内容説明
世俗の権力の及ばない避難所、聖なる別天地としてのアジールは、人々を魅了し歴史の中で大きな役割を果たしてきた。比叡山、高野山、東大寺などは、個人支配者を持たないまま、国家権力と鋭く対峙する存在であった。また、天皇を超える権威を仏神に認めた彼らは、時には内裏にまで押し入って自らの要求を押し通した。寺社勢力を中心に無名の大衆の実力を探る。日本中世を舞台に、アジールの在り方と意義、盛衰を跡付ける一冊。
目次
序章 日本中世のアジール
第Ⅰ部 概念
第一章 アジールとは何か
1 概略
2 アジール法と国家の法
3 実利主義的段階のアジール
第二章 魔術と迷信の中世
1 非科学的世界
2 国家統一のための二つの文化
3 寺社勢力抹殺史
4 寺社勢力論と「無縁・公界・楽」
5 中世考古学の世界
第三章 日本アジールの特質
1 アジールとしての寺社勢力
2 上からの民衆闘争
3 一味・一同・一揆
4 行人の歴史
第Ⅱ部 日本アジールの通史
第四章 アジールの成立
1 下からのアジール形成
2 強化されるアジール法
3 絶対アジールの成立
4 国家権力と絶対アジール
第五章 アジールのルール
1 アジールと財
2 アジールの「支配者」
第六章 退化するアジール
1 悪党
2 末期症状
3 アジールの領邦化
4 世俗のアジール
5 再びの退化
6 アジールの廃止
第Ⅲ部 アジールの諸問題
第七章 アジール・境内都市・歴史
1 アジール法の三類型
2 家のアジール
3 無神論的行為
4 都市のあり方
5 相対アジールと絶対アジールの共通点と相違点
6 国家とその外
終章 アジールと国家
1 アジール論から歴史学を見直す
2 歴史学からのアジール論の修正
3 アジールの歴史的意義
あとがき
註
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moonanddai
takao
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