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内容説明
長期停滞を余儀なくされたアメリカの自動車産業。小型車開発の後れや金融子会社の不振により、2009年にはGMが国有化されるに至った。しかし、新生GMは改革を推し進め、2011年には世界最大の自動車会社に返り咲いた。電気自動車の開発やシェールガス革命も追い風である。この強さは本物なのか。競争力の源泉である工場現場を調査し、品質管理や意識改革の成功と限界を明かす。企業人必読の書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
WATA
58
GMの製造部門の労使関係について深く掘り下げた本。アメリカの工場では「同一労働・同一賃金」が徹底しているため、能力が全く評価がされないというのは意外だった。マニュアル通りに作業することだけを求められ、それ以下でもそれ以上でも嫌がられる。部門間の交流が少なく意見交換が行われない。そんな工場だと、確かに品質は上がらない。全てのことを文書と契約と裁判で決めるアメリカの悪い部分が出た感じ。2009年のGM破綻後、急ピッチで改革が進んでいるが、まだ途上とのこと。新しいアメリカ流が誕生するには少し時間がかかりそう。2014/09/20
中島直人
8
先任権という制度。知らなかった。移民の国ならではの知恵が、日米の自動車産業の優劣につながったとは。文化や歴史、社会的な背景を鑑みなかればならないこと、ジャストインタイムやカイゼン活動など表面的な制度を導入するだけでは不十分であることがよく分かった。2015/08/28
鉄路のほとり
3
GMの隆盛から破綻、再生までの歴史を縦軸に、トヨタ生産方式との比較を横軸にして、人事評価、賃金、職場改善、労組などのトピックを取り上げる。米国の職務給制度と日本の職能給制度がこれほどまでに大きな差異を生み出してきたという点は発見だった。職務給ではJob Descriptionに基づく職務遂行に対して賃金が支払われ、seniorityに基づく賃金差別くらいしかないのに対し、職能給では毎期の査定があり、生産現場でも厳しく能力主義が貫かれる。つまり、予期に反して、少なくとも生産現場では米国=年功主義、日本=能力2014/09/06
Akiro OUED
2
ジョブ型雇用制度が、アメリカ自動車産業衰退要因の一つだった。それを推進中の日本の企業は、衰退への一歩を踏み出したってことか。安価な日本製エコカーがアメリカで確固たる地位を占めたように、安価な中国製エレカーが日本を制する日も近い。10年後に『日本自動車産業』なる本が書かれるはず。2022/03/15
SS
2
GMでの破綻後の変革に焦点をあて、TPS(トヨタ生産システム)の導入をベースに論じている。そのケースもNUMMI>サターンのパイロット>、、というレアケースなので本当の変革という意味では弱いか。逆に、Soilとして生産性が上がらない理由は枚挙にいとまがないことが分かった。(職務給制度は、努力するだけ無駄!?)最後の章で提言として、藤本先生の製品アーキテクチャーとそれのあった組織論がおまけとしてあったが、それ以前かなと思う。2015/02/18
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