内容説明
現代は人間がホモ・サピエンスを抹殺しようとしている時代である――。著者は動物行動学者として、人間が特別に賢い生き物だというのは人間のおごりだと言い続けてきた。若かりし頃に書いた著者の原点とも言えるエッセイ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さきん
26
動物学や博物学は中々役に立つとは思ってもらえず、生態学の方が先に評価されてきている。著者は動物行動学の専門家で、最初はホルモン、フェロモンが動物行動に与える影響を調べていたが、今はホルモン、フェロモンから外れて、人間以外にも高い社会性を見出して研究している。その内、植物の社会性も研究進んでいくかと期待。ホモ何とかというタイトルは特にハラリが出てきてから流行っている印象。2021/09/21
でろり~ん
1
ホモ・サピエンスが、というより著者が反逆しているような内容でした。これまで読んだものとはカラーが違っていて、興味深かったです。1970ごろのエッセイで、著者が40歳ぐらい。文章も若い感じでした。アカデミックな世界観に対する警鐘がほとんどでしたが、生物の神秘とかって、数百年、数千年単位では、どうもね、とらえきれないものなんでしょうね。学者個人が、これから分かろうとしている内容について、真剣に考察してる。後を継いでいる人って誰なんでしょう。そもそも居るんでしょうか。てふてふは手紙の役目を果たしてくれますかね。2020/08/04
小早川
1
ジャケット買いならぬ表紙とタイトル買い。2020/06/06
DRYM_8
0
チョウの話が興味深かった。196~70年代に書かれたものも含まれているのに、そこまで時代を感じさせないところがおもしろい。(もちろん古めかしい表現もある。)小さくてムクムクしたものを可愛いと思う心理はほかの哺乳類にも共通。2022/01/11
T
0
P29 チンパンジーに探索を禁止すると、<退屈のあまり>精神的な障害をきたし、病気になったり異常な行動をはじめたりして死んでしまうのである。2021/07/10