日本経済新聞出版<br> エコノミック・ステイトクラフト 経済安全保障の戦い

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日本経済新聞出版
エコノミック・ステイトクラフト 経済安全保障の戦い

  • 著者名:國分俊史【著】
  • 価格 ¥4,070(本体¥3,700)
  • 日経BP(2020/05発売)
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  • ISBN:9784532135003

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内容説明

●日本人が理解していないエコノミック・ステイトクラフトの時代

エコノミック・ステイトクラフトとは「経済をテコに地政学的国益を追究する手段」。貿易政策、投資政策、経済制裁、サイバー、経済援助、財政・金融政策、エネルギー政策の7分野で構成されます。日本ではあまり関心が寄せられてはいませんが、2019年8月に米国において国防権限法が大きく改定された問題意識には、中国が巧妙に展開しているエコノミック・ステイトクラフトへの危機感の高まりがあります。

米国はAIや自動運転技術などのハイテク技術の中国への流出を最小化し、中国の成長スピードを遅らせることこそが国家安全保障政策の要と位置付け、同盟国の企業の意識改革まで念頭に置いた制度設計を検討していることを明らかにしたのです。防衛産業に関係ないからといってのんびり構えてはいられない時代になったのです。

●日本企業のリスクシナリオも明示

経済環境が大きく変わることになったにもかかわらず、日本政府ならびに日本企業の危機感は弱いままです。米国ならびに米国の同盟国と円滑に経済関係を維持していくためには、国防権限法という規制の網に準じた経営体制を構築することが愁眉の急となっています。

筆者はルール形成戦略という切り口から企業経営、国家戦略にアドバイスを行ってきた研究者。米国当局への取材も丹念に行っており、経済学者も政治学者も押さえていない分野の権威。国防権限法のインパクトは日本ではきちんと理解されておらず、本書はその全貌と日本の戦略を明示した初の書籍となります

目次

第1章 国防権限法 米国が放ったルール形成戦略

第2章 エコノミック・ステイトクラフト時代の幕開け

第3章 エコノミック・ステイトクラフト時代に不可欠な国家経済会議機能

第4章 国防権限法が求める経営改革

第5章 中国による一帯一路とルール形成

第6章 欧州の経済安全保障戦略を読み解く

第7章 新たな競争軸となるサイバーセキュリティ

第8章 産業競争力に直結するセキュリティ・クリアランス

第9章 ESG投資と監査に必要とされる安全保障目線

第10章 米中冷戦を梃子に市場を切り開くルール形成

第11章 産業競争力保全に必要な政策

第12章 インフルエンス・オペレーションと産業スパイ対策

第13章 非ハイテク領域を定義するルール形成の必要性

終 章 企業経営に組み入れるべき新たな視点

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

にしがき

9
👍👍👍👍 エコノミック・ステイトクラフト(ES)とは「経済ツールを活用して地政学的国益を追及する手段」。米中を中心としたESの応酬は安全保証に関わる問題だが、軍事力の争いではなく経済をツールにするので、民間も巻き込まれる。日本(政府+企業)はESの認識が甘く、著者は警告を鳴らしまくっている。 本書はタイトルも内容も厳ついが、著者が善悪を持ち出さず、現在の米中の動きを淡々と前提条件として捉え、日本の立場でどうすべきかを説くので非常に読みやすい。且つ、うちの会社は大丈夫かと少し心配にもなる。2020/12/13

にゅ

6
企業役員や政策立案者向けといった内容で、入門書としてはやや重め。経済安全保障に関する取組が遅れると、欧米における日本企業のビジネスチャンスがどんどん減っていく。欧米(特に米豪)は「安全保障は経済に優先する」との考えで、技術流出などを防止するための規制を整えてきており、その内容の中には、規制をクリアしない外国企業との取引を制限・禁止するものもある。対する日本の取組はかなり遅れており、欧米企業に課される制限をクリアするレベルの企業はほとんど無く、今後も欧米企業と取引継続していくことが難しくなりつつある状況。2022/04/12

サダキチ

3
民間から軍への技術の転用 米国の規制に以下に対応するべきか ルールに従いながら自分の強みを出すルートと、自らルールメイキングを行うルート あるべき法制度 特定秘密保護法、外為法 セキュリティクリアランス制度の創設 オーストラリアとの連携 足並みの揃わない自由主義諸国 非連続非合理な安全保障政策と合理的かつ連続的な企業活動における意思決定の両立2021/11/03

Go Extreme

3
軍事と経済を融合→超限戦 中国:国家監視資本主義→ニューノーマル ウェストファリア条約:国家の概念 アダム・スミス:国防には豊かさ以上の価値がある 安全保障起点のルール形成:合理的推論にもとづく経営を破壊 米冷戦崩壊→CIAの余剰人員→国家経済会議・NEC 米国:国家機密を扱う人材1.3% 独:中国をシステミック・ライバル インテリジェンス機関と連携→製品開発力 ゼロデイ情報 セキュリティ・クリアランス グローバル人事制度の再設計:SC人材のA&R インテリジェンス情報で意思決定できる組織能力開発2020/07/03

rineoskiss

1
米豪における経済安全保障政策については良くまとまっており、NIST基準がどのような狙いで設定されているものなのかという解説は読む価値があった。筆者の持論の部分は何が言いたいのか理解できなかった。経済安全保障は企業にとっては不合理で非連続的な環境変化を強制するというのはなるほどと思った。2021/12/21

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