山と溪谷社<br> 蓼食う人々

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山と溪谷社
蓼食う人々

  • 著者名:遠藤ケイ
  • 価格 ¥1,485(本体¥1,350)
  • 山と溪谷社(2020/05発売)
  • ポイント 13pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784635810166

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内容説明

野兎やカラス、トウゴロウ、ツチクジラなど、かつて私達が享受した自然の恵みと原風景

「蓼食う虫も好き好き」。
蓼の葉や実は苦く、多くの動物は除けているが、それを好んで食べる虫もいる。
転じて「好みは人それぞれ」、「普通には食べないものを食べること」の意として使われる。

本書では「人は何をどう捕って、どう食ってきたのか」をテーマに、
野兎、鴉、トウゴロウ(カミキリムシの幼虫)、岩茸、野鴨、鮎、鰍、山椒魚、スギゴケ、スガレ(スズメバチ)、ザザ虫、イナゴなどの食材について
その狩猟採集シーンを描き、また民俗学的な考察を加える。

日本各地の猟師・漁師による手に汗握る狩猟場面や軽妙洒脱な採集場面、
さらに各食材には著者による「民俗学的考察と独断的私見」が加えられ、
自然の豊かな恵みと人間の食材への慎み深い向き合い方を考える狩猟捕獲ノンフィクション。
日本人が生きてきた歴史に触れられる史書。


■著者紹介
遠藤ケイ(えんどうけい)
1944年新潟県生まれ。長年、自然の中で手作り生活を実践しながら、民俗学をライフワークとして、日本各地や世界各国を旅して、人々の生活や労働習俗を取材している。
主な著書に、『「男の民俗学』(山と溪谷社、小学館文庫)、『熊を殺すと雨が降る』『鉄に聴け・鍛治屋列伝』(ちくま文庫)、『こども遊び大全』(新宿書房)など多数。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

けんとまん1007

40
歴史が始まって以来、人はいろいろな場所に暮らし、いろいろなもの(動植物)を食べて生きてきた。狭いようで広い、この国においえも然りだ。それは、置かれた環境の違いが大きな要因の一つでもあると思う。文化が違えば、食べるものも違うし、見方も違って当然だ。ここで取り上げられていることに共通するものは、そんな食べ物(動植物)への畏敬の念お、大切にいただくということ。先代から引き継ぎ、次の世代にも残すことを考えているということ。ここが大切なこと。2020/08/15

21
蓼のような苦い汁を出す植物も物好きな一部の虫は喜んで食べる。蓼のような生き物を食べ尽くす話。烏とか兎とか骨が多いのは全部鉈で叩きまくってつくねにすれば食べられるというのは金カムで学びましたチタタプチタタプ。イナゴとかハチの成体はいけるけど、幼虫はぷちゅってのがダメなんだよな私。ウルルンで小池栄子があまじょんかどこかに行って「普通に食える」って食べてた時に本気で尊敬した。さすが北条政子。トド等の海洋哺乳類は深く潜水するために筋肉中の血液量が多いので加熱すると黒くなるというのは知らなかった。面白かった。2021/06/20

ようはん

17
昔の日本人は自然から狩猟や採集で食糧を得るのが当たり前であったけど、それは命懸けの物であったのはこの本を読んでみて分かる。2021/12/11

ウミノアメ

5
生きるために食う、食うためには知恵と力を合わせて獲る、獲った命は大事にいただく、という自然の連鎖の中に人がいるということを改めて知らされる。 紹介される動植物は、普通は食べたことのない物ばがりだが、どれも入手の経緯から調理方法、民族的な考察まで興味深く読めた。 アウトドア好きな方にはおすすめ 2020/08/01

友川サイコー

4
山人。狩猟し解体し食らう。実にリアル。末尾に辺見庸の作品への献辞。この作者は追う価値がある!2020/07/11

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