内容説明
茶会や宴席などを陰で支える特別な職業に京都の「配膳師」がある。いまや数少なくなった彼らの知られざるプロフェッショナルの実際を綴った貴重な記録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
112
京都という長い歴史と文化で築き上げられた配膳さんという仕事のこと。さん=配膳係=女性の仕事という先入観を打ち砕かれた。そのため表紙の写真は読むまで男性とは気づかなかった。京都には古来、様々な催しや祭りの宴がある。そこで料理を作るのは料理人。配膳さんはその料理を供するだけでなく下足番から、料理の説明から景色のセッティング、進行、花や器のしつらいまで担当する重要な役割があることを知った。図書館本2021/04/16
mayu
54
1万円選書。配膳さんという仕事を知っているだろうか。それはただ配膳をするのみではなく、茶事や冠婚葬祭に至るまで、お出迎えお見送り、席次やしつらえなど裏方の総まとめとも言うべき仕事である。京都のみ、男性のみの仕事であったようだ。私は配膳さんという仕事を知らず、料亭に足を運んだこともないが、この仕事にある常に相手の目線で考えて心からもてなそうとする姿勢には見習うべきものがあるように感じた。現在の効率的な方法もいいけど、時には配膳さんがいた頃の京都のようなゆとりをもった楽しみ方も粋だと思った。2020/08/11
みなみ
23
京都にある職業の「配膳」という仕事を紹介してくれる本。配膳さんとは、料亭での宴席やお祭り等の行事、法事等で行事進行を滞りなく運ぶように一切を取り仕切る黒子のような存在とのことだそうだ。現代では活躍する場が少なくなってきているのも納得だけれど、配膳さんのいる料亭で、ゆったりとしたひと時を過ごすような精神的な余裕のある世の中であってほしいな。2022/06/26
今庄和恵@マチカドホケン室/コネクトロン
15
読友さんのレビューで知りました。配膳という言葉はありきたりなのに、配膳さん、となると京都にしか存在しないものとのこと。読み始めてすぐにその奥深さに引き込まれました。ホテルの宴会部がやってること、と例えると乱暴に過ぎますが。しかし宴会を行うことが常である料亭になぜ配膳部がないのか、なぜ外注しないといけないのか、それは仕出しの存在であることが理解できました。でもなぜそれが京都にしか存在しないのか。主人と客が直接ぶつかることのデメリットを排するために、緩衝役となるのが配膳という説明に膝の皿割。つまりは、ぶつか→2021/06/07
伶夜
9
配膳としてだいじなことは、お客の意向を早く汲みとること。(本文より)2021/05/22
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