内容説明
百貨店で働く貢と綾は結婚三年目。貢は婦人服売り場、綾は紳士服売り場で働いており、社内結婚だった。
貢はもともと百貨店のサッカー部に所属していたが、廃部に。しばらくサッカーとは無縁の日々を過ごしていたが、ある時社会人サッカーチームの強豪「カピターレ東京」からスカウトを受ける。
綾の反対にあいながらも、入団を決意する貢。
仕事よりも試合を優先しがちな貢に、上司も不満を募らせていく中、綾ともすれ違いはじめ――。
一方、綾は売り場に訪れた天野という男と映画や食事に行く関係に。貢よりも趣味が合う天野が徐々に気になり始める綾だが――。
結婚三年目にして初めて訪れる大きな危機を、2人は乗り越えられるのか!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
涼
77
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2024/04/post-ecaccc.html 共に百貨店で働く夫婦の話です。年に一度だけ公休日である元旦から始まって、次の年の元旦で終わる、一年間の物語。 ちょっとした気持ちのすれ違いがあってお互いに少し危ない展開もありながら、落ち着くところへ落ち着いたという展開でした。2024/04/08
三代目けんこと
56
夫婦三部作を完読。すごいリアルで面白かったと同時に、気をつけようとも思った。2022/06/02
dr2006
51
自分が百貨店でバイトしてたから移入できたのか、日常と地続きな物語が抜群の小野寺さん、良かった!百貨店勤務の田口貢と綾は職場で知り合い結婚して3年目だ。貢は福利厚生費の削減で廃部となった会社のサッカー部に属していた。翌シーズン大学の先輩が運営する社外のチームに誘われる。現役40年のキングカズは兎も角、20代で引退する選手が殆どらしい。貢は既に30歳。百貨店など販売の仕事は週末土日に私用(試合出場)で休暇を取るのは難しい。そんなことより、妻の綾へ何の相談もなく一人で加入を決めた貢に、綾は猛反発する。果たして。2024/06/29
しゅてふぁん
47
百貨店に勤務する結婚3年目の夫婦の一年を書いた物語。ひと月ごとに視点が変わるのでお互いの内面がよくわかる。2人のすれ違いにモヤモヤ。私は綾とは全く違う考え方をするので、なかなか興味深く読めた。タイトルそのままな貢の『それ自体が奇跡』というスピーチは素敵だった。2020/06/29
やっちゃん
36
夢を追う夫と現実的な嫁。小野寺作品らしくお互い誠実だけども価値観違うとすれ違っちゃうのか。妥協しちゃうのは楽。大人になっても仕事以外で本気になれるって羨ましいしすごいパワーだと思う。地域リーグの実情も興味深く良い作品だった。2022/12/07
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