小学館文庫<br> 僕は人を殺したかもしれないが、それでも君のために描く

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小学館文庫
僕は人を殺したかもしれないが、それでも君のために描く

  • ISBN:9784094067675

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内容説明

「4マリ」の奇跡、再び。

昨日、僕は人を殺してしまったかもしれない――
「強迫性障害」を抱える島津圭司は、毎晩恐怖に襲われ目を覚ます。今日も気づかないうちに、自分が誰かの「死」の原因を作ってしまったのではないか……。日常生活も人付き合いも苦手な圭司にできることはただ一つ、絵を描くこと。だから、生きている限り、今日も漫画を描くしかない。

 あるとき、事故に巻き込まれ搬送された病院の裏庭で、圭司は透き通るような肌の青年・藤堂星矢に出会う。社会や人との接触を忌み嫌ってきた圭司だったが、「僕がファン第1号になる」という星矢の言葉に背中を押され、漫画家としてのキャリアと向き合うようになる。初めての連載、自宅で雇う初めてのアシスタント、助けてくれた救急救命士の女性への、初めての恋。自身の障害のせいで、圭司は行く先々で壁にぶつかってしまう。一つずつ挑んでいった先に、圭司を待ち受けていたものとは。そして、十歳で死んでしまった弟・龍二に最後にかけた言葉を悔やむ圭司が、十五年経った今、見つけた真実とは……。

生きづらさを抱えて生きるすべての人へ。大切なものを喪っても、生きている限り春はやって来る。涙なしには読めない、感動の人生讃歌!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

梨愛

3
『4分間のマリーゴールド』の作者である娘さんの挿絵を使った豪華母娘コラボ。『強迫性障害』を抱える島津圭司は障害のせいで消去法で漫画家になった。10歳で病死した弟・龍二への思いから人との関わりを極力減らして生きてきた圭司。ある日事故で救急搬送された時の担当救命士・まりあと病院で知り合った青年・藤堂星矢のふたりとの出会いをきっかけに彼の人生がゆっくりと動き始める。今まで逃げてばかりいた日々の壁に一つずつ挑むようになり、やっとたどり着いた真実とは…。登場するのは個性豊かな愛すべきキャラばかり。感動できる。2020/05/21

ミレ

2
友達に勧められた本ですが最初は強迫性障害の感覚が掴みにくく読みにくいなと言う印象でしたが中盤から一気に読んでしまいました。そして主人公の成長していく姿に感動しました。コロナ禍だからこそ、最後は幸せになれる余韻に浸りたい作品が好きなのでこの作品はピッタリでした。2021/03/13

HASE, Moto

2
強迫性障害に苦しむ駆け出しの漫画家は、少年時代に弟を亡くし、後悔を抱え続けている。 300ページに満たない作品とは思えないほど濃密で、それでいて瑞々しくしなやかな、人生の軌跡。 主人公を苛む猛烈な「生きづらさ」は、一つの奇跡と幾つかの出会いを契機に変化していく。不器用で時に滑稽ながらも力強いこの変化を、何と言えばいいか。動き出す、開いていく、光が差す。 漫画製作の凸凹チームが一丸となる場面は優しくて爽快。7人を描いた絵には涙が出た。 「生きること」を再び始める。止まった時間を再び動かす。そんな物語。2020/05/13

haruto26

0
懸賞でサイン本が当選。強迫性障害、救命士、漫画家についての知識が色々得られた。2020/06/21

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