新潮文庫<br> みみずくは黄昏に飛びたつ―川上未映子 訊く/村上春樹 語る―(新潮文庫)

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新潮文庫
みみずくは黄昏に飛びたつ―川上未映子 訊く/村上春樹 語る―(新潮文庫)

  • ISBN:9784101001753

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内容説明

ようこそ、村上さんの井戸へ――川上未映子はそう語り始める。少年期の記憶、意識と無意識、「地下二階」に降りること、フェミニズム、世界的名声、比喩や文体、日々の創作の秘密、そして死後のこと……。初期エッセイから最新長編まで、すべての作品と資料を精読し、「村上春樹」の最深部に鋭く迫る。十代から村上文学の愛読者だった作家の計13時間に及ぶ、比類なき超ロングインタビュー!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Aya Murakami

98
令和元年新潮文庫紅白本合戦 村上春樹先生の作品も川上未映子先生の作品も読み始めですが…。どちらもすこし不思議という点で共通しているのでこのような対談本ができたのかな?と思いながら読みました。 悲しいかな読んだ作品が少なすぎるのでディープな対談に浸りきれなかった。まずは2人の作品をある程度読んでから要再読。2020/05/19

しゅう

37
川上未映子による村上春樹へのインタビュー集。対談としての側面も持っている(ように感じた)。まず何より驚かされるのは川上さんの圧倒的な村上作品への記憶と勉強量だろう。そして鋭く切れ込む数々の質問。それらは彼女の村上作品への愛情の為せる技なのだろう。恐れ入った。近代的自我を地下一階に見立て、更にその下地下二階へ降りていくお話など興味深く読んだ。私はふたりのファンなのでとても楽しく読むことができた。2021/04/23

こうすけ

31
村上春樹に川上未映子がインタビュー。10代の頃からファンだったとのことで、取材のための勉強量が半端ない。短編、エッセイ、翻訳など、全作品読みこんだよう。昔の作品のことは覚えてない、伏線など考えたことはなく自然に物語を書き進めている、といつもの調子で答える村上春樹に対して、「おれ天才だわー、って思うことある?」「村上作品の女性キャラクターは性的に作用しすぎでは?」「政治的な作品を書くべきという声についてどう思う?」などなど、かなり切り込んでいる。物語を書くという行為がどういうものか、うかがい知れる本。2021/04/18

ちぇけら

30
川上さんの深い読み込みと的確な質問によってどんどん引き出されるムラカミハルキのことば。あまりに尊いインタビューだった。自分の書いた世界を解釈することなく、無頓着で、ただ自分の地下2階をくぐり抜けてきた物語を進ませている。騎士団長のサブタイトルながら、イデアがなにかよくわからずに書いていた?なんと!もう、そういうところがまた素敵。「次元の発展性のない、つまらない争いに引き込まれるぐらいだったら、もう論争とか関係なく自分の小説を、物語というものを、正面からぶつけていきたいですよね」善き物語を、これからも。2020/11/25

tom

26
再読。村上春樹がインタビューアの川上末映子に小説作法と物語の意味について語る。川上末映子は、何回かトライして、投げ出した作家。彼女は、村上本を徹底的に読み込み、これを脇に置いたまま対談を進める。このくらい準備してもらってインタビューを受けるのは、きっと村上にとって幸せなこと。そんなことを考えながら、楽しんで読む。私は、村上さんは「悪」を書いている人と思っていたのだけど、そうでもなさそうだ。村上の熱烈ファンじゃないけれど、もう一度読んでみようかと思ったのでした。そして川上本、もう一度トライしてみよう。2024/04/26

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