内容説明
名により本質が定められる『此の世』――亥雲の国に転生した八重。ある日、化け物に襲われた八重は、かつて神だったという金虎・亜雷を解き放つ。俺様な彼に振り回されて弟捜しを手伝うが、見つけた弟・栖伊は本質を失い、異形と化す病に冒されていた。亜雷は、独特な魂を持つ八重ならば栖伊を治せると言うが……? 「俺はおまえのために解き放たれた」アブない虎に懐かれて、魂の意味を取り戻す“神様治療”はじめます!
【電子特典短編】
八重が虎兄弟との日常を綴った、書き下ろし短編『備忘録を残そうと思ったらただの神獣観察日記になった話】』収録!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
42
異世界転生後も前世の記憶が残るゆえに周囲に上手く溶け込めていなかった八重。近隣部族に集団で嫁入りする道中で化け物に襲われ、見捨てられたところを金虎・亜雷を解き放つファンタジー。和風な雰囲気に現代から流れ着いたアレコレが巨大化した「奇物」として存在し、そこで生活したりとなかなかシュールな世界観で、孤独で自信を持てなかった八重が亜雷・栖伊の兄弟と出会い、彼らに支えられながら自分の在り方を見出す展開はなかなか良かったですね。これから三人の諸国漫遊記になってゆくのか、謎多き世界や兄弟の正体も気になるところです。 2020/05/04
まっさん
25
★ TwitterのTLで宣伝ツイートをよく見かけて気になり購入。購入前から和テイストが強い作風や俺様主人公(?)があまり得意ではないので、若干の不安を持っていたかそれが綺麗に的中してしまった。個人的には苦手な作風だなと感じた。2020/05/17
わたー
22
★★★★★読友さんの熱烈なお薦めを受けて。ゴリッゴリに骨太な和風ファンタジーとか良さみしかない。現代の記憶を色濃く残しているせいで、他者から壁を作られていた主人公。そんな彼女が、封じられていたモフモフ金虎に変化できる自称神様を解き放つことから始まる物語。序盤から、独自の用語や設定、主人公を取り巻く柵に理不尽な結婚など、物語が持つ情報量でしこたま嬲られる快感。大好物ですありがとうございます。そして、主人公の面倒くさい思考が最高に愛おしい。他人からの期待に応えたがりなのに、それでいて純粋な好意には気後れする。2020/05/03
ばなな豆乳
19
はあーーーーーーーーめっちゃおもしろかった!!!!!! しっかり作りこまれたこれぞ糸森環というような世界観とストーリー。え、つづきいつ出るんですか? 早く出して!! 以外何も言葉が出てこない!2020/06/01
RINGOoisiiiiiii
18
面白かったー!日本に似ているような不思議な世界、亥雲の国へ転生したヒロイン。ある日化物に襲われたヒロインは封印されていた虎を解放してしまい…。俺様ヒーローと周りの評価を気にするヒロイン。流石糸森先生だった!奇祭の歌は特に同じ言葉なのに繰り返すことで意味が変わっていく瞬間に鳥肌ものだった。とにかく世界観が濃厚なので最後までが情報量たっぷり。許せないけど嫌いじゃないの関係からどう変わるのか楽しみ!とりあえず角川さん最後まで頼むぞ…!!2020/05/06
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