卒寿の自画像 わが人生の賛歌

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卒寿の自画像 わが人生の賛歌

  • ISBN:9784487813391

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内容説明

現代を代表する国文学者にして「令和」の考案者と目される中西進が齢90にして初めて明かす半生記。
令和元年の年末に読売新聞に載るや大反響を呼んだ連載に大幅加筆をして単行本化。秘蔵写真満載。オリジナル講演録も収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ひよピパパ

15
「令和」の考案者とされている『万葉集』研究の第一人者中西進氏の半生記。顔の部位「め」「は」「はな」「みみ」と植物の「芽」「葉」「花」「実」との相関性を指摘して古代における自然と人間の一体性を説くあたり、何かジーンとくるものがあった。「十七条の憲法」の「われ必ずしも聖にあらず、かれ必ずしも愚にあらず、ともにこれ凡夫のみ」という謙虚な心を持つことこそが平和へ繋がるとの指摘は、今の国際情勢を見ても言い得て妙だ。館長を務められている高志の国文学館も御退任されるとの由。今後ともお体に留意され長生きしていただきたい。2022/11/05

kenitirokikuti

8
図書館にて。投資…ではなく唐詩に関する新書などを読むうち、世間的には万葉学者と知られる中西進が万葉源氏と漢文学について述べているものを手にした▲本書は讀賣の文芸記者だった鵜飼による聞き書き。エッセイも多い中西だが、まとまった半生記は本書が初だそうな▲昭和4年生まれ、父は鉄道省の役人だったが、転職して東京山の手に移る。父が鉄道省官吏の国文学者っていうと小松秀雄が思い出されるが…えーと、筑波大(←東京教育大←師範)時代は不仲っぽい▲中西の業績は、戦後に万葉集の非国学的読解(漢文と比較)を進めたことらしい2024/01/19

梅干を食べながら散歩をするのが好き「寝物語」

6
読み終えて拍手を送りたくなった。非常に良かった。聞き取った記者の質問の的確なこと、そして、中西進氏が語ることの奥行きの広さ、内容の前向きさ加減に感銘を受けたからだ。新元号考案過程についてかなり詳しく語っている。本来秘匿されるべき内容なのだろうが、これだけ本人から赤裸々に語られていると言うことは、「公表」について政府のお墨付きを得ているのではないかと自分は感じた。「令」、「和」の漢字に込めた想いを読むと、一層この元号に対する理解と愛着が深まると言うものである。歴史的資料としての価値がある本だと感じた。2020/09/25

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