内容説明
看取りの現場での後悔を、わずかでも少なくするために。
死に向かう人が肉体的にどういう過程をたどるか。
延命治療にはどういうものがあるのか。
逝く人の心に寄り添うにはどういう対話をすればいいのか。
看取る人の心が折れないためには、周囲のどういうサポートが必要か。
逝く人、看取る人、その近くにいる第三者の視点から、
相手を傷つけず、心に寄り添う対話をするにはどうすればいいのか──。
緩和ケアの最前線にいる現役医師による、終末医療の最新情報も掲載。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ネギっ子gen
56
【話すことは「放すこと」。話せば、抱えている重い荷物が少し軽くなる】 “命”の対話を続ける僧侶でもある看護師(スピリチュアルケア師・ケアマネージャー)が、現代の「看取り」の心得を伝える書。終末医療の情報も掲載。<人生は飛行機と同じで、生まれてくるとき(離陸)と死ぬとき(着陸)が、もっとも揺れるものです。着陸するまで過程では、逝く人も看取る人も揺れますが、下降を始めた時期から、両者が心をなるべく疲弊させず、味わい深い時間が持てるよう、よりよい「看取り」とは何かをこれからも考えていきたいと思っています>と。⇒2024/01/21
たまきら
35
読み友さんの感想を読んで。出会えて良かったです。看護師である著者が40代で治療を拒否した夫を看取って僧侶になったというエピソードを読んで、この人の言葉の中に流れる静けさが少し理解出来た気がしました。医学と宗教的な部分が矛盾せず語られる稀有な本なので、介護や看取りで悩む方に出会ってもらいたいな…と感じました。私は脳死をはじめ医学と「死」の関係に疑問が多かったので、少し答えをもらえた気がして嬉しかったです。他の本も探してみます。2024/02/25
okatake
4
玉置さん、2冊目。 内容的には前回読んだ本と大きな違いはありませんが、こちらの方がより具体的。 晩年を迎え、慢性病の末期に近づいている親と同居し、日々仕事で訪問している利用者とのかかわりの中で大切なことを具体的に教えてくれます。 頭でわかっていても、その場になるとやはりできない、どうしてもハウツーや自分の価値や解釈を持って対応してしまう。傾聴していると言うことは簡単ですが、実際に傾聴しているかは別。日々、鍛錬です。2020/09/22