意識と脳 - 思考はいかにコード化されるか

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意識と脳 - 思考はいかにコード化されるか

  • ISBN:9784314011310
  • NDC分類:141.2

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

seki

28
「意識」とは何かを脳神経科学の視点から解明しようとする一冊。文系の私には、内容の半分も理解していないと思うが、この哲学的命題に対して、終始、実証的に進めようとする展開に好奇心がくすぐられた。印象に残っている点は、まず「無意識」状態でも、脳は様々な処理を行っていること。意識に上るものは一つのことしか対象にできないらしい。それを考えると、脳の無意識における働きは重要である。もう一点は、これまでの脳科学の進歩により、脳に支障をきたした人間の治療への可能性が開けてきたこと。この分野はまだまだ進歩がありそうだ。2019/11/09

りょうみや

13
数々の実験とニューラルネットのシミュレーションによって無意識と意識の境界が明確にされていく。著者の仮説は「意識は脳全体の情報共有」というもので、脳の各部位の役割は特化されているが、意識は人が一片の情報に注意を向けたときに、脳の長距離神経ネットワークによる一斉伝達システムのなかでそれを活性化したまま保てる進化した装置というもの。脳の活動でも無意識と意識の間では相転移(水-氷のような不連続な変化)が見られるというのはおもしろい。理論のところを重点的に読み、実験の詳細なところは摘み読みした。また読み返したい。2017/01/19

やいっち

10
最新の脳科学の現状の一端でも知りたくて手に取った。意識と無意識の差を実験的に見極め、患者の脳の状態の差異を脳の部位を直接測定することで調べることができるとか。従来、植物状態の人と治療を見放された人でも、臨床検査で最小意識状態と診断されることも。「自動的な脳診断プログラムを用いれば、行動や態度として表に現れるはるか以前から、意識の兆候を検知できる。今や理論に基づく意識のしるしの診断は、熟練した臨床医師より鋭敏になったのだ」!脳波を検知して操るロボットスーツも、こうした脳科学の成果の一端なのだろう。2015/11/12

roughfractus02

8
意識をグローバルな情報共有と捉える著者は、その本質、脳の同期活動からの発生、その特有のしるしに関して問いを提起し、覚醒状態、注意、コンシャスアクセスの3段階に分けて情報を選別し思考上に持ち出す最後の項目から本書を始める。無意識まで届く情報(扁桃体まで)が意識まで濾過される例から1000億のニューロンの脳に「類似する」情報要約メカニズムとされる意識がベイズ確率で作動する意志決定ルールに従うという点が面白い。コッホはしるしと相関事象の区別から、チャーマーズのクオリア問題は直観を鍛える技術の発達から批判される。2017/03/26

6ちゃん

8
現代の意識に関する研究について、認知科学的見地から歴史的経緯まで含めて全方位的に解説した良書。意識に関して一般人に対してこれほど丁寧に詳しく伝えてくれる本はないのではないか。 様々な研究結果の記述はそれだけで十分面白いが、その結果から著者が意識に関する推論を記述した最後の章は衝撃的で鳥肌の立つほどの面白さがある。意識は他の生物でも持ちうるか、機械で再現可能か、意識研究の果てに自由意志は毀損されずに存在しうるか。こういった問題について筆者は研究結果を基礎に推論を展開していく。 多くの人に読んで欲しい。2015/12/16

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