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内容説明
堀江貴文、藤田晋ら“ヒルズ族の兄貴分”と呼ばれた男。
ネットベンチャーが続々花開いた時代に、USENの宇野康秀社長は、フジテレビからホリエモンのライブドア株を購入したり、プロ野球の新規参入問題などで、メディアの脚光を浴びました。2001年には、平井堅、米倉涼子らとともにベストドレッサー賞も受賞しています。
しかし華やかに見えるその半生は、挫折と試練の連続でした。
父親の元忠は大阪ミナミで有線放送の会社を興し、裸一貫、全国を制覇した立志伝中の人物です。ところが無断で電柱に有線のケーブルを引いたり、ライバル会社のケーブルを切ったりという悪どいやり方は、息子である康秀に巨大な負債となってのしかかります。
やっとのことで有線放送の会社をブロードバンド事業へと導いた宇野の手腕。しかしこれからという時に、リーマンショックによって経営は暗転し、融資を受けた銀行団との壮絶なバトルが始まるのでした。
起業家の資質とは何か、起業精神の本質はどこにあるのか。
壮大な事業に挑んだ宇野元忠、康秀父子の生き方を軸に、若き日の孫正義、三木谷浩史、藤田晋、村上世彰ら、錚々たるベンチャー創業者たちの興亡の歴史を鮮やかに描きます。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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3
USENのケーブルインフラを生かした日本初のブロードバンドサービスはヤフーのADSLモデ無料配布にしてやられ、日本初の本格的動画配信サービスGYAOは黒船YOUTUBEやアマゾンにしてやられと、少し状況が違っていたら今や社会インフラ会社になっていたかもしれないUSEN。それでも這い上がってくる宇野社長は何とも言えない凄みがある。いくら息子と言え違法状態で営業している会社を引き継ぐ覚悟は尋常じゃないよな。面白かった。2023/06/07
アキ
3
企業を上場させたいと志す経営者が山のようにいる中で、わずか10~20年の間に3社も企業を上場させた宇野氏の功績は尊敬に値する。その道のりは決して順風満帆ではなく、いくつもの困難に直面するも、それでも歩みを止めなかった。それを可能にしたのは宇野氏の人柄、粘り強さ、構想力、そして冷めない情熱である。2023/05/28
Kyo-to-read
2
本書を読んで、宇野康秀さんの人物像を誤解していたことに気づいた。もちろん、本書で出ている姿が全てはないだろうと思うが、宇野さんと言えばヒルズ族の一人といったイメージをこれまで持っていたものの、USENも含めていい意味で泥臭い一面もあるということを知る事が出来た。ただ、本書は半分以上はお父さんの話であり、それはそれで面白いものの、宇野さん自身の人物の掘り下げという意味では若干物足りないところもあり、少しエンタメ側により過ぎている内容だったという印象。U-NEXT設立のストーリーなんかも少し読みたかった。2023/09/03
ちきゅう
2
宇野さんの名前は聞いたことあるが良くは知らない人という印象で読んだが、情熱を持ってビジネスに向き合う姿が感じられ一層に興味を増した。2023/07/01
ショーン. H
2
宇野さんの半生を綴った本。 始まりは父・元忠さんの大阪有線の話からUSEN売却までをカバー。 ソフトバンクなど宇野さん創業のインテリジェンスと似たタイミング創業の企業から、関わりのあったリクルートの江副さんについての知識など幅広く得ることができた。そのあたりの本も次の機会に読んでみよう。 本を通して、宇野さんの人生を見ると、まるで英雄の伝記かのような波乱万丈の人生ということに驚いた。 時流に乗りつつ、持ち前の粘り強さはじめとした才覚でのし上がっていく… 仕事へのモチベーションを注入してもらえる作品だった。2023/04/23