内容説明
行きつけのバーで勧められたお酒のラベルには、アルコール度数マイナス14%の表示が。その奇妙なお酒の秘密とは？（「マイナ酒」）。ちりん ちりん
亡くなった人がお盆に帰ってくると鳴る不思議な風鈴。大好きだった祖母もやって来たようなのだが――（「霊鈴」）。あなたを5分間の小旅行へ招く、短くても心に残る21編。
紙版カバー裏に隠されていた新作も収録。（『ショートショート・BAR』改題）
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mae.dat
239
21+ボーナス1篇のショートショート。うち“地下一階の扉を開けるとカウベルの音が〜〜”から始まる定型句のお話6篇。この6編がBarたる所以やね。どの話もね、毒っ気は少なく（と言うか、殆どなく）誰にでも読み易いかと。それがホラーテイストのものであってもなんだよ。そして一点突破の力強さがありました。特には『水玉』が可愛い( ¨̮ )。でも男性向けは難しいでしょうかね（除く海部元総理）。2023/04/03
しんごろ
176
BARの話もありますが、全部のショートショートがBARの話でなかったのが、呑兵衛の自分としては、ちょっと残念かな。トニーさんがいるBARで、自分の悩みをどう解決してくれるか、行ってみたい。ゴールドコーストシリーズもいいね。ショートショートでここまで繋げていくのだから、お見事としかいいようがない。トニーさんのBARシリーズ、ゴールドコーストシリーズも良いけど、一際際立ったのが“霊鈴”。これは、落語の一席のようで、余韻が残る。ぜん21編。(実はオマケもある)落としどころの着地点がうまく心地良かった。2021/07/19
H!deking
86
面白くないってことは無いんだけど、良く言えば教科書的、悪く言えば物足りない。起承転結も教科書通りでびっくりするとこもない。中学生とか高校生くらいには面白いのかな。俺は正直微妙でした。これで金取ってるのかー。毒にならなければ薬にもならない作品です。2020/05/31
たぬ
39
☆3 21編収録。「霊鈴」のオチは美しいなと思ったし「螺旋の人」での「ばあちゃんが漏電」には吹いた。でも全体的には物足りない。別の著作に期待しましょう。2021/09/29
Hong Kong @新潮部2025
26
初読みの作家さん。バーテンダーで、ウクレレを片手にのトニーさんが、3話に一度ぐらい出てくるように並べられた一冊。タイトルも表紙も雰囲気があっていい感じなのに、お話は、後一歩。な～んとなく私の好きなオヤジギャグをショートショートにした感じ。エンタメにしても、後に残らない感じかな?と、自分では文なんかかけないくせに、今回は辛口です。2024/06/18
