講談社現代新書<br> 離婚の経済学 愛と別れの論理

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講談社現代新書
離婚の経済学 愛と別れの論理

  • ISBN:9784065191514

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内容説明

1年の離婚件数21万。10年未満の離婚が5割超。妻からの申し出7割。養育費は一人親世帯の24%……。数字が説く現代日本の姿!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

TATA

29
離婚についての経済学からのアプローチによる調査分析。所得水準と離婚の関係、国際比較など。ただ、面白く読める一方、社会的な分析にはあまり踏み込まないので、表面的な内容にとどまるという印象でした。エピローグでのジェンダー論に絡めての説明はなるほどと思う部分もあり。2021/03/09

shikada

18
離婚にまつわる統計を読み解く一冊。日本と海外の比較と、日本国内で過去と現在の比較をしている。離婚の要因は、経済破綻、DV、不倫、姑との同居などなど。世界的に見て、女性の労働参加率が高いほど、男性への経済的な依存度が低くなるため離婚率が高まる傾向がある。歴史を見ると、江戸・明治時代の日本では離婚率は高かったが、民法・戸籍の制定により家制度が確立されると離婚のハードルが上がり、離婚率は下がった。現代では、日本は世界的には離婚率が低いほうだが、離婚率は微増を続けている。2022/10/07

謙信公

15
離婚に焦点を当て、年齢、国際比較、歴史、不倫問題などから現状や、貧困、養育費、教育などの生活の変化、心の問題について論じる。20~24歳で結婚する夫婦は半数が離婚。低収入、低学歴が原因とする。夫婦の稼ぎが同じになると最も確率が高く、女性から言い出すケースが多い。旧来の性別役割分業的思想の男性には家事の担い手を得られ、女性は労働市場構造の問題に起因する貧困や低所得から脱却するため、3割が再婚するという。逆に結婚とは何かを考えさせられる。「結婚は判断力の欠如、離婚は忍耐力の欠如、再婚は記憶力の欠如」その通り!2023/05/16

karutaroton

15
あまり新しい発見はなかったかな。ジェンダー規範に対して伝統的な意識を持っていれば夫婦生活は終わりやすく、ジェンダー平等主義的だと離婚しにくい、というヨーロッパの分析が興味深い。2021/02/03

奏市

15
離婚にまつわる統計データを用いて離婚の実態を分析した書。意外だった内容としては、離婚後に養育費を受け続けている母子世帯は24%と低い事。そもそも養育費を決めずに簡単に離婚できるのは国際的には珍しいようだ。やっぱりという結果は、離婚を切り出すのは女性の方が割合多いという点。離婚率の国際比較では、ロシアが突出して高い。アル中夫が多い、社会主義国だったので女性の就労割合が高いといったあたりが理由のよう。疫学的な観点から、特に男の「離婚者は幸福感や自尊心が低く、強い抑うつの傾向が見られる」。我慢して結婚続けるか。2020/05/15

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