日経ビジネス人文庫<br> 国家戦略の本質 世界を変えたリーダーの知略

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日経ビジネス人文庫
国家戦略の本質 世界を変えたリーダーの知略

  • ISBN:9784532199692

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内容説明

本書は、11月刊の『知略の本質』で最終巻となった「失敗の本質」シリーズ第3作の待望の文庫化です。
リーダーシップ不在が嘆かれる日本。国家レベルでは経済低迷のてこ入れ、世界秩序の大混乱、企業レベルでもネタに尽きることはありません。
だが、漫然とリーダーシップの不在を嘆き、真のリーダーの登場を期待するだけでは、何の展望も見えてきません。我々が指導者に求めるものは何なのかを明らかにしなくてはならないのです。
すぐれたリーダーの特質として人柄、人間的魅力、牽引力、構想力など様々なものがあげられますが、こうした資質や能力に負けず劣らず重要なのが、事業部門長や現場指揮官に必要とされる戦略構想力を超えた、国そのものを動かす大戦略の視点です。それが本書の国家戦略にあたります。

本書は、2014年に刊行された『国家経営の本質』を改題し、文庫化するもの。国家を動かす大戦略とは何か、どうあるべきか、を分析します。
1980年代を福祉国家経済の限界、共産主義国家の限界などが露呈した歴史の大きなうねりが生まれた大転換期と位置づけます。その危機に直面し、リーダーシップを発揮した、サッチャー、レーガン、中曽根、ゴルバチョフ、コール、トウ小平の6人を事例として取り上げ、彼らがどのように歴史のうねりを始動させ、うねりに乗って歴史を動かし、そのうねりに翻弄されたのかを、経営学・政治学・歴史学・軍事学の知見にもとづいて解明します。

目次

序 章 なぜ「国家経営」なのか

第2章 戦後体制の転換

第3章 サッチャー――自由と自立による国家の威信回復

第4章 レーガン――超大国の復権と冷戦の終焉

第5章 中曽根康弘――経済大国の抑制された自己主張

第6章 ヘルムート・コール――歴史を味方につけた再統一

第7章 ゴルバチョフ――体制再建と理想主義の相克

第8章 トウ小平――プラグマティックな「経済大革命」

第9章 比較分析 国家経営のダイナミック・リーダーシップ・プロセス

終 章 理想主義的プラグマティズムと歴史的構想力

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さきん

20
終章を読むくらいで十分といった印象。上手くいっていると判断した6人の指導者の紹介といった感じだが、自分はそれぞれの人物にも暗黒面が大きい、失政なところも大きいと思うので、戦略の本質という題タイトルは合わない気がした。2020/05/23

CTC

7
3月の日経ビジネス人文庫新刊。単行本は14年同社。『失敗の本質』『戦略の本質』『知略の本質』(それぞれ単行本刊行は84年、05年、19年で元祖以外は全て日経)と併せて[本質シリーズ]全4巻なのだそうだ(『失敗の本質 戦場のリーダーシップ編』ダイヤモンド社・12年刊の存在はよ?)。本書は80年代の国家経営にスポットを当て、特にサッチャー・レーガン・中曽根・コール・ゴルビー・鄧小平にはそれぞれ一章を充てている。大戦略を担った国家経営者を視ることでリーダーシップ方法論を導こうとしている。単純に懐かしい(苦笑)。2020/03/16

tkokon

6
【転換点】1980年代の主要国トップの国家戦略・国家運営に焦点を当てる。サッチャー・レーガン・中曽根・コール・ゴルバチョフ・鄧小平をそれぞれ取り上げる。いずれのリーダーも歴史的な転換点であることを認識し(歴史的構想力)、従来の経済政策も大きく転換しながら抵抗勢力ともうまく合意点を見出しながら改革を進めている(理想主義的プラグマティズム)。この時代は、国際政治(冷戦終了)、国際経済(変動通貨制・石油ショック)、経済政策(ケインズ主義から新自由主義へ)等大きな転換点。政治的リーダーが最も輝いた時代かも。2020/05/24

黒豆

4
政治や経済の面で大きな転換期であった1980年代における6人の国家経営者(サッチャー、レーガン、中曽根康弘など)の、目指す"共通善"と、それを実現する"戦略"の物語。それぞれ単独でも歴史書として記録される業績だと再確認。さて、毎日ニュースに登場する現代の国家経営者は30年後にどのように語られるのか? 私は生きていないけど、子供たちが同様な本を読むかもしれない。2020/04/20

るるぴん

3
1980年代、東西冷戦終結、グローバリズムの幕開けという大転換期の6人のリーダー(サッチャー・レーガン・中曽根・コール・ゴルバチョフ・鄧小平)を取り上げる。歴史的構想力(共感、物語る)、理想主義的プラグマティズム(大志、知略)が国家の経営基盤を強化し国富へとつながる。国家経営のリーダーは、今がどんな時代であり、その時代にわれわれは何を要求され、いかなる歴史的な役割を果たすべきかを語らなければならない。リーダーが語る「共通善」市民がどれだけ耳を傾け理解できるか。ゆっくりじっくり読むべき書。2021/10/30

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