内容説明
本書は有名なヒュー・ロフティングのドリトル先生シリーズの100周年改訂新版(Centenary Edition) です。
ロフティングの子息とSimon & Schuster Childrens Books が1作目「THE VOYAGES OF DOCTOR DOLITTLE」、2作目「THE STORY OF DOCTOR DOLITTLE」の2点の100周年改訂新版を発売しました。
原書のユーモアや面白さはそのままに、現代の見地から見ると問題のある表現などを改めており、翻訳も、児童書の訳者としても実績のある金原瑞人先生が現代の目でも読みやすく訳してくださっています。
子供にドリトル先生を読んでほしいが、昔風過ぎてとっつきにくい抄訳ではなく完全版がよい、表現が気になるといった方にも
楽しんで読んでいただけると思います。
またユニバーサルスタジオがロバート・ダウニー・ジュニアを主演として映画版「ドクター・ドリトル(原題:Dolittle)」を公開する予定です。(アメリカでは1月17日、日本では3月20日予定)
【あらすじ】
人間の医者だったドリトル先生は、飼っていたオウムのポリネシアから動物語を習い、動物の医者になった。
すっかり評判になったある日、ツバメが運んできた便りから、アフリカの猿たちの間で疫病が流行っていることを知り、動物たちと共に
助けに出かけることに…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひらちゃん
64
子供の頃より大人になってからの方が、面白く感じるのは何故なんだろう。魅力的なドリトル先生が誕生した訳。著者本人のイラスト。読みやすく親しみやすい。永い時を経たからこそ、書き直す部分も出てきたことにも納得。2020/08/10
mocha
57
100周年記念版のお洒落な装丁に惹かれて子どもの頃以来の再読。ドリトル先生といえば世界中で愛されている名作と思っていたら、人種差別の問題で読めない国もあるとのこと。で、作者の息子さんが修正をし金原瑞人さんによる新訳ということでとても読みやすい。しょっちゅう困ったハメに陥る先生だが、いつだって動物たちが助けてくれる。こののどかさと、ちらほら見受けられる文明批判に時代を感じる。作者が戦地から子どもへ送った手紙の隅に描いていたという挿絵がとても好き。2023/10/27
ツキノ
22
(E-255)このおはなしが生まれて100年。息子が手を入れて差別的な表現と絵がなくなった。その表現のため、アメリカでは図書館でも書店でも置かれていなかったとのこと(解説に詳しい)。その他は挿絵も含め変わっていない。新訳で読みやすい。岩波少年文庫の井伏鱒二の訳もそれはそれで残しておきたいけれど。お金に無頓着なドリトル先生、動物たちに助けられたり、助けたり。おもしろさ、変わらず。2020/10/18
しろちさ
6
子どもの頃に何冊も読んだドリトル先生。改めて読んでびっくり。動物と話せるのって後天的だったの?!昔は順番に読まなかったのかもなぁ。差別的なところを息子が書き換えたというこの版、金原さんの訳もとても読みやすく、すばらしい。楽しい。2021/10/12
とし
4
映画鑑賞記念。こどもの頃、ドリトル先生は読むの続かなかったんだよな。ドリトル先生よりも動物たちの方が俗世に生きている。2020/07/04