新潮文庫<br> 北海タイムス物語(新潮文庫)

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新潮文庫
北海タイムス物語(新潮文庫)

  • 著者名:増田俊也【著】
  • 価格 ¥1,045(本体¥950)
  • 新潮社(2020/04発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101278148

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内容説明

全国紙記者の夢破れた野々村巡洋が入社した、北海タイムス。配属された整理部は、他紙の4倍の仕事量にして7分の1の年収だった。変人だらけの職場。連日の酒席。過酷な労働環境に厳しすぎる先輩。失望に加え、恋の終わりすら味わった野々村だが、あることを契機にプロフェッショナルとなる覚悟を決める――。著者が身を置いた北海道の名門新聞社を舞台に描かれた、熱血度120%の長篇小説。(解説・北上次郎)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

てつ

49
増田さんの本は面白くて迫力がある。今回も面白く読んだ。ただこの労働環境は酷いな。2019/10/30

hatayan

45
夢破れて北海道のローカル紙の整理部に配属された野々村青年。パワハラまがいの先輩職員に揉まれ、恋人に不満をぶちまけて破局するような鬱屈とした日々。 いつか辞めてやろうと思いながらも、薄給でも新聞人であることに強い自負を持つ同僚に囲まれていることに気づいてから、野々村は殺伐とした社内にも自分の居場所を見つけます。 社から去ろうとする師匠から必死に経験を盗み、卒業試験として一人で版を組んだとき、仕事への情熱は先輩から後輩に確かに受け継がれていました。 社会人になりたての頃を思い出させる、熱量のこもった一冊です。2019/11/27

yamatoshiuruhashi

44
「七帝柔道記」の続編の様な位置づけの一作だが七帝での作者は本書では不器用なサブキャストに位置して主人公を見守るようだが、実際に存在した新聞社の中で一人称で書かれる小説に他作品で読んだ作者の投影がうまくいかず全般1/3くらいまでは物語に乗れなかった。しかし段々と慣れてくると引きこまれる。主人公の精神は決して華奢なものではなく、困難に向かい何でも吸収しようとする貪欲さは過酷な柔道部の練習に立ち向かったこれまでの彼だった。新聞の「整理」の詳細の数字が煩わしくもあるが掲載ニュースに時代を映した熱血文系小説である。2020/02/03

ジュール リブレ

42
地方新聞に入社したバブル期の新人。希望した記者ではなく裏方の整理部配属。今は電子化された作業も、まだまだ手作業が残る。今だったら超ブラック企業だけど当時はこんなもの。この中で生き残っていくことだけが人生だった頃。そして、それにも負けない熱量が。2019/12/22

ライアン

17
我が家は昔北海タイムス取ってたな。印刷の感じが大手や道新とちょっと違ってた気がした。しかしこんなに待遇悪かったんだな。大手新聞社に落ちて見ず知らずの地、札幌の北海タイムスに入社した主人公。また違う社に入りなおすつもりで腰掛で来た彼だったが・・・。とにかく前半はいろいろと救いようがなく閉塞感が半端なく面白く感じなかったが、浦さんとの一件や権藤さんの退社を機に関係性が変わったところから一気に面白くなってきた!。読後感もよく面白かったけど前半、後半で人物の書かれ方がまるっきり違ってて、なんだかなと思うところも。2020/02/01

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