内容説明
あらゆる生命の源である海。人間の暴力で死に絶えんとしている海。……苛酷な生存競争に疲れ、死を決意して沖へ向った一人の青年を救い、訓練の後、再び地上へ送り返したのが。銀河連邦から派遣された宇宙よりの使者……。人間には、海を甦らせる事が、はたして可能なのか? SFの手法を駆使し、物質文明を断罪する、警告の書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
GaGa
45
数日前に古本屋でいいコンディションで発見、しかも105円。思わず衝動買い。調べればどこかに昔買った本があるであろうに、馬鹿だな(笑)読み返してみて、眉村作品の中で改めて一番好きな長編。ある意味現代文明にも通ずる作品だと思う。今、作者となくなった妻の実話を原作とした映画が上映されているので、この小説もどこかで復刊して欲しい。多くに人に読んでいただきたいSF小説らしいSF小説である。2011/01/27
noko
2
図書館で予約したら、めちゃめちゃ古い感じの本でびっくりした。昭和50年に発行された初版でした!でも内容は全然古くない。現代でも、近未来の話と思えるSFでした。海を愛する異性人が素敵。終わり方もとっても好きでした。2011/08/30
よう
2
後の長編「司政官シリーズ」につながっているのかも、という気がした。司政官シリーズでは、ほかの惑星を管理する、高度に発達した文明から来た側の視点。こちらは、地球にそんな存在がやってきたという形。結末がよかった。2010/01/06