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内容説明
リーマンショックから10年。世界恐慌に並ぶ衝撃をもたらしたリセッションが、いかに世界政治経済の底辺構造を変えたかを描く決定版。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
34
13
2008年の金融危機は世界の政治経済的力学を一変させただけでなく、経済学の内部でのパラダイム転換をももたらした。本書もその背景をもとに書かれた。国家間の貿易収支に着目する従来のマクロ経済学的分析からは、2008年の金融危機のメカニズムを理解できない。少数の大企業と金融機関が形作るグローバルなファイナンス・ネットワークを流れる資金の挙動を分析する「マクロ・ファイナンス」から明らかになったのは、オフショア化したロンドン・シティを介して欧州経済がいかに深くウォール・ストリートと統合されていたかということだった。2021/02/14
小鳥遊 和
4
重要問題を扱う大著にしては、本邦で書評が少ない。英語圏書評は多数あり、視野の広さと情報の多さを褒めるか要約(AI使ったかのような長文)に徹する。本邦で評が少ないのは、世界的経済変動を描きながら日本政府と日銀がほぼ出てこないためだろうが、英語の要約を読んで思ったのは、本書規模の世界現代史を描く役割は将来生成AIが担うだろうということ。何年後かのAIなら経済理論を十分学習し、全世界の政府統計や公的文書、研究所・学者の調査・議論をWeb上で渉猟して事態の経過・因果・分析・評価等をバランス良くまとめられるはずだ。2025/04/28
chiro
2
サブプライム危機からオバマ政権の経済政策までを通じて世界の金融行政の変遷を追いながらその時々の政策決定までの過程とアメリカ、欧州との政策に対する考え方の違い、あるいは同国内でも財政規律と如何に整合性をとっていくのか、また金融機関に従事する経営者に対する報酬のあり方などこれ以降も継続する課題への対処が語らえていて10年を経過したのちもこの課題については解消し切れていない事を改めて知る事ができる著作。2023/11/11
にわ
1
金は人を狂わせる。足ることを知らず、次から次へと利益を求めて肥え太ってゆく。それはもう大きくなりすぎて、潰すことができない。潰れたときは、まさにこの世の終わり。なぜ一部の人が肥えるために、預かり知らぬ市民がリスクテイクさせられているのか、地に足の着いた暮らしをしたいと心から願う。2024/03/18
ゼロ投資大学
1
米国のサブプライムローン問題に端を発したリーマンショックは世界に甚大な影響を与え、深刻な金融危機を引き起こした。本書では、なぜ金融危機が起こったのか、どうして世界規模にまで問題が拡大したのかを紐解いていく。上昇を続けていた米国の住宅価格が2007年を境に下落を始めていく。住宅価格の上昇を前提にローンを組んでいた消費者はローンの返済に滞り、銀行に問題は波及する。サブプライムローンを証券化し、世界各地にばらまいていた金融機関も大きな信用収縮を引き起こす。2021/10/23
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