RANGE(レンジ) 知識の「幅」が最強の武器になる

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RANGE(レンジ) 知識の「幅」が最強の武器になる

  • ISBN:9784822288778

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内容説明

「超専門化」よりも、知識の「幅(レンジ)」のある人が成功する
■世の中は、ますます複雑さを増している。それを反映するように、ビジネスでも、研究開発でも、大学教育でも、スポーツでも、さらには幼児教育でも、分野を狭い範囲に絞って深掘りする「超専門化」がもてはやされるようになっている。ところが、こうした「超専門化」が成功しやすい分野は、実は非常に限定されている(ゴルフやチェスなど、ルールが明確で、迅速かつ正確なフィードバックが得られる「学習環境が親切」な領域だけだ)。世の中の大半の領域は、状況が刻一刻と変わり予測不能な出来事が起きる「不親切な学習環境」にある。そこでは、「超専門化」した人よりも、多くの分野に精通し知識と経験の「幅(レンジ)」のある人のほうが成功しやすいことが、さまざまな調査や学術研究で裏付けられている。
幼い頃から英才教育を受け、若くしてプロゴルファーになり世界を席巻したタイガー・ウッズのようなサクセスストーリーにあこがれ、学ぼうとする人は多い。ところが、大半の人にとって、それは誤ったロールモデルであることを、本書は明解に示す。
■自分のキャリア形成を考えるとき、「1万時間の法則」「グリット」「早期教育」「ストレングス・ファインダー」などに目を奪われやすい。これらがもてはやされるのは、「効率が高い」「時間のムダがない」「近道」とされているからだが、実はこれらの手法がそぎ落とそうとしている「非効率な学習」「ムダな時間」「まわり道」にこそ、長期的に「真の価値」があることを、本書はさまざまな事例と科学的根拠をもとに解き明かす。

目次

はじめに タイガー・ウッズ vs ロジャー・フェデラー
Roger vs. Tiger
第1章 早期教育に意味はあるか
The Cult of the Head Start
第2章 「意地悪な世界」で不足する思考力
How the Wicked World Was Made
第3章 少なく、幅広く練習する効果
When Less of the Same Is More
第4章 速く学ぶか、ゆっくり学ぶか
Learning, Fast and Slow
第5章 未経験のことについて考える方法
Thinking Outside Experience
第6章 グリットが強すぎると起こる問題
The Trouble with Too Much Grit
第7章 「いろいろな自分」を試してみる
Flirting with Your Possible Selves
第8章 アウトサイダーの強み
The Outsider Advantage
第9章 時代遅れの技術を水平思考で生かす
Lateral Thinking with Withered Technology
第10章 スペシャリストがはまる罠
Fooled by Exper tise
第11章 慣れ親しんだ「ツール」を捨てる
Learning to Drop Your Familiar Tools
第12章 意識してアマチュアになる
Deliberate Amateurs
おわりに あなたのレンジを広げよう
Expanding Your Range
解説 中室 牧子(慶應義塾大学総合政策学部教授)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Carlyuke

63
忙しかったので時間がかかった。ビル・ゲイツからとQuoraで続けて推薦されている本であったのが読むきっかけ。最近の読書で同じ概念を読んだ覚えがあった。その時はある分野の概念は別の分野に応用可能であるということ。 この本からは専門分野だけに集中するより様々な経験や分野を行き来することの方が発想が豊かになれるということ。面白いし, 確かにそうかなと思う。良書なのでまた読みたい。例によってアメリカ人の著す本らしく十分な実例が多数出てくる。主張をきちんと裏付けるためのルールのように捉えられているのかなと思う。2021/03/15

R

59
様々な知識の組み合わせがイノベーションの原動力になる、それを支持する内容でした。いわゆる1万時間の法則とか、早い内に専業化したほうがよいといったことへの反証と、実際にあれこれやってきた集大成的に成功した例を挙げていて興味深かった。結局何かをするという攻略法があるわけではなく、そういった知識をどのように獲得するか、どう利用するかといったところに才能があれば成功するということだと思われる。応用力ということでもあろうが、何事も何か一辺倒でできるものではないな。2021/03/08

かおりんご

38
自己啓発本。んんー、なぜこの本を読みたかったのか、全く覚えてないけれど、結論「めちゃ読みにくかった」です。簡単に言えば、回り道に思えることも、その人の幅となり強みとなるということでしょうか。スペシャリストより、ゼネラリスト、、、自分の今の仕事も、この先どう転ぶか分からんよね。2022/11/23

りょうみや

34
スペシャリストよりもジェネラリストを勧めているわけではなく、ただ一直線に目的に向かう「早期教育」や「効率性」重視の風潮に一石を投じている。人生における「寄り道」や「試行錯誤」で経験の幅を広げておくことが最終的には何かの専門家になるにしても重要だし、実際にその道で成功する人は多いことを言っている。巻末に「学力の経済学」で有名な中室牧子氏の解説があるが、エビデンス重視、すなわち効率性重視となりやすい教育に中に、なかなか結果を示しづらい「寄り道」教育を取り入れることの難しさを語っている。2020/07/12

こばたく

28
【変化の激しい現代の荒波を生き抜くバイブル。】 なぜ多様性が重要視されてるか、あなたはその本当のご利益を知っていますか?【1つの分野で深い知見を持つ人材と、幅広い分野に知見を持つ人材。】組織には両者欠かせないが、その天秤は大きく傾きつつある。デジタル化による情報共有の円滑化により、あらゆる分野の知識を持つことが容易になった。その結果、知見の融合が加速した現代。そこで、複数の分野の知見を持ち、知見を融合できる人材の重要性が高まった。数多くの研究結果と成功者への取材に基づく、現代社会で生き抜く指針を示す一冊。2021/08/20

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