アナザー1964 パラリンピック序章

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アナザー1964 パラリンピック序章

  • 著者名:稲泉連【著】
  • 価格 ¥1,683(本体¥1,530)
  • 小学館(2020/03発売)
  • ポイント 15pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784093887403

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内容説明

あの日の主役は僕らだった!

五輪とともにパラリンピックが開かれることになったのは約1年前。傷痍軍人や障害者ら53人は突如「選手」として大会を目指すことになった――。

ある出場者はこう回想する。
「当時の日本は、やって来た外国人から『日本に障害者はいないのか』と聞かれていたような時代。息子も娘も出るのを嫌がって、家族も出すのを嫌がって、みんな家の中に引っ込んでいたんだから」
障害者スポーツという概念は存在しない。彼らは、人前に自らの姿を晒すことさえ、抵抗があった。だが、いざ大会が幕明けすると――。
「競技場へ行って思ったのは、この大会は我々が主役なんだということでした。お客さんたちも僕らを主人公として見てくれていたと確かに感じる雰囲気があったんだ」

物怖じする出場者らを励ましながら大会に送り出した異端の医師・中村裕(「太陽の家」創設者)。会場で外国人選手をエスコートした“元祖ボランティア”語学奉仕団。その結成に深く関わり、その後も障害者スポーツをサポートした美智子妃・・・出場選手たちのインタビューに加え、大会を支えた人々の奮闘も描く。

列島が五輪に熱狂した1964年に繰り広げられていた、もう一つの物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

fwhd8325

58
パラリンピックのことなど、何も知らなかった。1964年の東京オリンピックの時にパラリンピックも開催されていたことも知りませんでした。著書の大半は中村裕さんが貢献されたことが描かれています。もちろんそれも素晴らしい、そして、選手として活躍されたみなさんのドラマも読み応えがあります。おそらく60年の月日を経て、障害を持つ方への意識は大きく変わったのだと思います。本当にそうなのであれば、オリンピックも含め、開催されることの意味をもっと真剣に問わなければいけないのだとも思います。2020/06/09

hitotak

8
東京五輪でパラリンピックを実施するために奔走した人々と、出場者たちについて書かれた一冊。当時障害者たちは施設か病院、自宅の一室などでひっそりと暮していたが、突然国際的なスポーツ大会に出場することになり、そこで脚光を浴びたこと、外国人選手の明るさや逞しさを見たことで生まれた心の変化が、その後の人生を積極的に生きることにつながっていった。「参加することに意義がある」とは正にこのことだろう。障害者スポーツ、雇用に尽力した中村裕医師をはじめとした人々と、その活動を支え、長く続く皇室との交流も詳しく書かれている。2021/08/22

読書国の仮住まい

1
1964年東京オリンピック後に開催されたパラリンピック。 当時はパラレルではなく、パラプレジア(下半身麻痺)を由来としていた。 そもそもの起源はイギリスの病院で行われたスポーツ大会であった。 その病院名を冠してストーク・マンデビル競技大会と称する。 実は東京大会のメダルにもストーク・マンデビルの名称は使用されている。 参加した競技者や医師のその後の人生を大きく変えた。 何よりも皇室が関わったことが、社会形成に影響を与えたのは間違いない。 失われた機能を数えるな。 残された機能で何ができるかを考えなさい。2022/07/21

t0t0165

1
64年パラ関係者へのインタビュー。皇族とスポーツを考える際にアダプテッドスポーツは外せない。2020/05/10

linbose

1
★★★★★2021/01/27

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