不確実な時代に勝ち残る、ものづくりの強化書

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不確実な時代に勝ち残る、ものづくりの強化書

  • ISBN:9784295403968

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内容説明

本書は、製造業の100年にわたるイノベーションの歴史をたどりつつ、「未知」や「不確実」を制御する方法「ダイナミック・フロー・マネジメント」を解説するのが主眼です。

▼不確実な時代に勝ち残る「特効薬」はあるのか

最近、メディアで「VUCA(ブーカ)」という言葉をよく見かけます。
これはVolatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑さ)、Ambiguity(あいまいさ)の頭文字を取ったもの。
「環境が複雑さやあいまいさを増して、将来の予測が非常に難しい状態にあること」を指しています。

いま、日本の製造業を取り巻く環境は、これまでにないほど複雑化・個別化し、かつて「お家芸」だった多品種少量のものづくりのノウハウが通用しない、「業務そのもの」が不確実な時代に突入しています。
競争力は年々低下しているのに、現場は疲弊し切っており、優秀な人材がバーンアウトして(燃え尽きて)いるのです。
そんな状況で、「こうすればよい」という特効薬はあるのでしょうか。

▼ものづくりの100年史を振り返ると、未来が見える

ものづくりの世界でこの100年余りを振り返ると、まずヘンリー・フォードが20世紀初頭に「同期生産方式」を確立し、19年間で1500万台ものT型フォードを生産しました。
そのフォードに学びながら、大野耐一が中心となって「トヨタ生産方式」を打ち立て、それは「リーン生産」の名で欧米にも広がります。
そして、エリヤフ・ゴールドラット博士がトヨタを徹底的に研究して「TOC(制約理論)」を生み出し、世界的ベストセラー『ザ・ゴール』で世に問うたのです。

本書では、この「3人のヒーロー」を中心に、ものづくりの100年史を振り返りながら、未来に向けて「未知」「不確実」をマネージする手法「ダイナミック・フロー・マネジメント」について解きほぐします。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Kawai Hideki

28
製造業における100年間の生産方式の変遷を、フォード式、トヨタ式、ゴールドラット式と振り返りつつ、今後のVUCAの時代にどうなるべきか論じた本。単なる生産フローの管理にとどまらず、顧客ニーズの汲み取り方、技術課題の解決方法、働き方改革など、トピックは網羅的。かつ、論旨は非常に明快でわかりやすかった。VUCAの中でも一番手強いのが「不確実性」と「あいまいさ」であるとして、それを解消させるために、現場•現物•現実の3現主義で物事を観察し、対策を実施し、経験の情報を共有して再利用できるようにせよ、とのこと。2021/11/20

人工知能

3
フォード、トヨタからTOCに繋がる流れがよく理解できた。原価計算ではたくさん製造したほうがコストが低く見えがちだが、それではキャッシュフローが回っていない場合があるので、改めて注意したいと思った。2020/08/19

クリアウォーター

2
★★★★☆本書は「ものづくり」視点からVUCAを考察しそのVUCAに対してどう対応すべきかを、ヘンリー・フォード、大野耐一、エリヤス・ゴールドラットをお手本として考えている。具体的な仕組みとして「ダイナミック・フロー・マネジメント」を提示する。正直、なかなか読み応えがあった。製造業のマネジメントシステムの知見は持っていたので、つまることなく読むことはできたが、今の仕事(ソフトウェア開発)にどのようにテーラリングするかを考えると、一気に難度が高くなってしまった。「ものづくり」に携わる人にはオススメである。2021/11/02

Go Extreme

1
高度・複雑な分業環境→現場が体を張って頑張る 人間は学ばないことを学ばない 流れor量 原価計算:生産性の最大の敵 TOC:スループット最大化 進化論的な学習 オペレーション・マネジメント≒分業の技術 遅れだけが伝播 DBR 何を→何に→どう変える 当たり前・追いつけ→競争優位・勝つ→ダントツ・勝ち続ける 認知バイアス:古い脳で新し役割 DTO ダイナミック・フロー・マネジメント 変革:統制的・コントロール→計画的・スタティック→自律的・ダイナミック LAMDA→PDCAコンバージョン コンスタントWIP2020/06/07

柿崎大地

0
仕事に纏わる本を何冊か読んできたけど、自身が働く製造業としての歴史をあまり知らないことに思い当たり、製造業の歴史を知りたくて本書を購入した。ないものを頭でこねくり回すことより、大体のことは過去に誰かがぶち当たって解決していたりするものだ。製造業としての知識が乏しい人材が多いので、覇権が取れると思った。本書でザックリとだが製造業(工場)がどのように生産方法を発展させてきたのか、その手法を知る事ができた。仕事の問題に対する思考方法としても役に立つ内容がいくつかあるだろう。2022/04/05

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