内容説明
この中の誰かが刑事、誰かが犯人。
そして、誰かが存在しない。
連続殺人犯が逃走中のある日。相良と琴平は男に車で連れ去られそうになっていた女子大生・菜実を助ける。安心する菜実をよそに、相良は男に囁きかける。「君がいつもやってることを、僕たちに見せて」。豹変した相良の様子に恐怖する菜実。それを見て、男たちは笑みを浮かべる――。驚愕のラストが待ち受ける連作ミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
papako
43
タイトルはそういう意味か!面白かった。故人のTwitterやブログやメールから再生するという話、現実にあるのかもと思わされた。2023/01/22
momi
37
ん?琴平さんはハンサムなのにまわりからは見えない?!始まりからグイグイとひきこまれます!!未来で蘇る往年の名刑事たち!! 人材不足で生まれたAIと人間の融合で作りあげられた刑事!! AIになっても人間らしい心が残る!!サクサクっと…意外にもちょっとイイお話もあり面白かったです!!普通に事件を解決するのではなく確かに帯に書いてあるとおり…誰も見たことのない警察小説かも!ぜひ、シリーズ化して欲しいです!!2020/07/09
シオウ
17
5編からなる連作短編集。優秀だった刑事・警官の記憶や思考を最新技術を使って復元。仮想現実となったベテラン刑事と行動を共にすることで、捜査に不慣れな警官でも事件解決が可能になる。...という仕組みの実現に向け、実践試行中に発生する5つの事件を描く。各話の最後に捻りがあり、さらに全体を通してもう一捻りある。最後の展開は意外だったけど、ちょっとずるいかなぁ。本自体薄めで、難しい技術の説明は一切なし。さくっと読める。2020/04/14
MK2
8
作中の言葉を借りれば、新種の幽霊が生きている刑事と事件を解決する。連作ミステリー。「ラブソング」の母と娘の関係は今まで読んだことない、救いのない関係。シリーズ化するのなら追いかけたい。2021/11/18
アヤ
4
ウェラブル端末で、かつての刑事のAIと共に捜査をする連作短編集。往年の刑事の勘だったり、プロファイルだったり、検挙率は上がるだろうなぁという代物。第1話でバディっぽくなった及川と相良の関係性がこれからの見所かなというところで終了。続編はあるのかな。2020/04/29