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内容説明
プロ棋士がうつ病になり、将棋を指せなくなって……。
先崎学のベストセラー手記『うつ病九段』を完全コミカライズ!
人気プロ棋士の先崎学九段を“うつ”が襲ったのは、47歳の誕生日の翌日でした。
頭がどんよりと重く、将棋を指しても対局にまったく集中できない。
1日のうち、何度も電車に飛び込む自分の姿が脳裏をよぎるようになります。
「学、入院するんだ。このままでは自殺の恐れがある」
精神科医の兄からのアドバイスによって、先崎さんは精神病棟への入院を決意します──。
本書は、うつ病で1年間の休場を余儀なくされた先崎さんの闘病エッセイを、漫画家の河井克夫さんが漫画化したもの。文藝春秋のニュースサイト「文春オンライン」で連載され、累計564万PVを記録する大きな反響を呼びました。
朝起き上がれない。活字が頭に入らない。詰将棋も解けない……。そんなドン底の状態から、いかにして先崎さんは自分と将棋を取り戻していったのか。現役復帰を果たすまでの軌跡が、ユーモラスかつ繊細なタッチで描かれます。
「お見舞いには”みんな待ってます”の一言を」
「うつ病にとって散歩は薬」
「規則正しい日課で生活ズムを取り戻す」等々、
”うつヌケ”のための実用的なヒントも満載です!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キク
69
「三月のライオン」の監修をしている先崎が自らのうつ病について語ったエッセイ。羽生善治と先崎学が、文章の上手いニ大棋士だと思っている。漫画化された方を読んだけど読みやすかった。普通はうつ病の時の自分を、こんなに冷静に文章化できない。うつ病とはどういうことなのか、すごく伝わってくる。「狂気の淵まで潜る必要がある(by羽生善治)」棋士の中でも特に筆達者の先崎だから、これを書けたんだと思う。「The Show Must Go On」棋士だけど、棋士だから、将棋の力で切り抜ける。そう語る先崎の棋士の矜恃がカッコいい2023/06/25
りんご
42
これ、最初の辺を無料で読んで気になってました。図書館で遭遇、ありがたや。動けない、決められない、考えられない、眠れない症状が生々しく描かれています。「毎日何十回も電車に飛び込むイメージが頭の中を駆け巡っている」病気ですね、死に吸い込まれてしまう病気。日内変動があり、そして完全寛解ってのはまずないです。そういうもの。辛いですね。誰でもなりうる。2022/06/18
鷺@みんさー
41
ドラマも原作も見てないし『3月のライオン』も読んでない。将棋のルールも全然知らない私だけど、うつのつらさはよぉーく知っている。そんなわけで全く違う世界に生きている者ながら、「ああ、わかる」と頷くことしきり。ラスト近く、精神科医である著者の兄が、「うつ病は心の病気ではなく、脳の病気」「人間は、理性で理解できない物事を遠ざける(だから当事者以外に理解できず偏見が減らない)」「精神科医は患者を自殺させないためにいる」と言った言葉が力強かった。著者の過去のエピソードと相まって、読む人を勇気つけてくれる一冊だと思う2021/01/22
りらこ
31
週刊文春の連載や、3月のライオンのコラムなどで、自分を客観視しながら時に鋭く、面白い文章を書く方だなぁと思っていたら、鬱で入院されていたとは。心が疲れていく様子、とはいっても本人的には急にガンと来たようだけど、希死念慮の高まり、そこから入院、退院。毎日のしんどい様子と振り幅の大きな回復の様子。しんどかっただろうな。医師のお兄さんの存在が大きい。ここまでリアルに書いてあってこちらは漫画だけれど、本のほうも読みたくなる。お兄さんの言葉、うつは脳の病気、というのが沁みる。 2021/09/26
akihiko810/アカウント移行中
25
うつ病になった将棋棋士の、闘病&入院記のコミカライズ。原作既読。印象度A 原作は既読だが、コミカライズを改めて読んだ。父もかつて鬱で入院し、私も鬱じゃないが精神病院に3か月ほど入院したので、精神病院にはなじみがある。プロ棋士という頭を使う職業なのに、何も考えられなくなるのは辛いよな。回復期にたくさん散歩して回復させたそうで、父も退院後臥せってばかりだったので、毎日無理やり散歩に連れ出して一緒歩いたのを思い出した2021/07/03