内容説明
人呼んで「ことばハンター」、『三省堂国語辞典』の編さん者が、身近にあって気になる日本語を大追跡!国語が苦手なあなたも、知らずしらず、ひきこまれる……ようこそ、ことばの森へ!
・最古の擬音語は「こおろこおろ」?
・ことばの頭につく音で、一番多いのは「し」?
・「あいうえお」「いろはにほへと」のほかに仮名の一覧表がある?
・正しいのは、ふんいき/ふいんき?サザンカ/サンザカ?
・「背広」はもともと英語?
・テレビ局で「笑って」というときは、どんな意味?
目次
第1章響きとリズム
第2章漢字と仮名と
第3章集団内のことば
第4章こんな言い方もできる
第5章相手に届くことば
第6章国語辞典の楽しみ
第7章ことばは変わる
第8章地名は面白い
第9章令和と万葉集
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
岡部敬史/おかべたかし
122
本書に「うれしい気持ちを作文で書くのは難しい」とあって、その理由が楽しい、嬉しいなどの形容詞が少ないせいで、あなたのせいじゃないかもしれないよとあった。曰く「楽しくてジャンプした」など「楽しくて○○した」と書くのがいいよ。○○の部分があなたらしさになると。自分の中の「忘れたくないボックス」に入れておきたいなと思う、素敵な指摘でした。2020/07/13
kinkin
117
読んでみていろいろな日本語の面白さを知った。白の反対は黒が普通と思いこんでいるが白ネギの反対は青ネギ、白味噌の反対は赤味噌、言われてみればそうだなあ。他のも擬音語や擬態語の多さ、難しい漢字、国名の当て字であるとか、日本人は普段意識せずに話したり書いたりすること、それでも流暢な日本語を話す外国人も多いこと。日本語をやさしくおもしろく解説する肩のこらない一冊。図書館本。2022/07/01
タツ フカガワ
69
「背広」の語源は英語? 「カレー」の語源は辛え? 「長い」の反対語(対義語)、「長くない」が不正解なのはなぜ? 「雰囲気」の本来の意味は? などなど大きな文字で見開き1テーマ。国語辞典編纂者の作者が、小学生を対象にわかりやすく日本語の成り立ちから変遷を解説。いい年したオジサンも「へぇー」とか「なるほど」とか「これ知ってる」とか呟きながら“さくさく”と読了。あ、オノマトペの項目も多々ありました。2024/08/13
けんとまん1007
66
1つのテーマが2ページの見開きで端的に書かれている。ページをめくる手が止まらない。そうそう、ふむふむ、なるほどね~・・。少しの違いが、大きな違いになりうる。言葉は、まさに生き物であり社会を映す鏡でもあると思う。新しい言葉が生まれ、定着し、中には消えていくものも少なくない。それは、伝わりやすさとかもあるのかもしれない。ただ、一方で受け取り方の幅が広がりすぎると、誤解のもとにもなるのかなと思う。言葉への関心は、薄くなることはない。2025/11/23
ホークス
52
2019年刊。辞書の作り手である著者が、子供向けに日本語の面白さを解説。色んな発見があり、イラストも楽しい。 かなの五十音表はサンスクリット語の表をまねて作られた。だから驚くほど似ているらしい。学区のことを「連区」とか「結社」と言う地域があるそうで、面白いローカル言葉とか業界ワードをいっぱい知りたいと思った。語源も含めて。著者はいつも街で言葉を探し、その変化を追いかけている。本書では子供たちにも勧めていて素敵だなと思う。看板を写真に撮ったりすると、世界が広がるに違いない。自分もやってみよう。2023/06/01




