中公選書<br> 神道の中世 伊勢神宮・吉田神道・中世日本紀

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中公選書
神道の中世 伊勢神宮・吉田神道・中世日本紀

  • 著者名:伊藤聡【著】
  • 価格 ¥1,650(本体¥1,500)
  • 中央公論新社(2020/03発売)
  • ポイント 15pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784121101068

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内容説明

神道という言葉が信仰・宗教を指すようになるのは中世であり、仏教の一派ではない独立した神道流派は応仁期の吉田神道に始まる。神仏習合や密教、当時渡来した禅思想を基に続々と神道書が編まれ、神と仏を巡る多様な解釈が生み出された。『古今和歌集』注釈や能などの文芸世界とも相互作用を起こし、神道は豊穣な中世文化の一翼を担っていく。成立時から融通無碍に変化し続けた神道の本質とは何か。最新の研究からその姿に迫る。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

非実在の構想

4
吉田神道の世界観に魅せられた。兼倶が自ら捏造した経典を二十年にわたって読誦し続けたことや、心仏及衆生是三無差別とは国常立であるという考えに妙に惹かれる。2020/03/18

akuragitatata

1
めちゃくちゃ面白い。中世における秘伝と神道の世界を縦横無尽にかけめぐる好著2021/08/30

maqiso

1
神道は中世に仏教の一流派から分かれて成立した。神仏習合によって神が心にいるという概念ができ、伊勢神宮が胎蔵界・金剛界に比されて僧侶に参詣されていた。吉田兼倶が偽作した神経を写経していたり、和歌への荒唐無稽な注釈が秘伝とされたりしているのが面白い。各章の統一がなくてやや読みにくい。2020/07/15

ちはなゆ

0
中世日本で神道が形成された論理や発想を、軸となる中世日本紀や神道書を緻密に検証して明らかにした書籍。すでに刊行された論文をまとめたものであり、総論的な章と各論に分かれる。宗教史、中世文化を考える上で必読と思われ、総論だけでも読んだ方が中世の理解が深まると感じる。吉田神道の宗教史上の位置は、想像以上に高いものがある。神道流派についても、もっと知りたいという思いが掻き立てられた。著者の本領が発揮された良書。神道書は近年さまざま見出だされているが、若手はこうした史料にどう向き合っているのか少し気になった。2021/10/20

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