内容説明
精神科医は患者が病気であることを本当に証明できるのか。病気か〈甘え〉かをどこで見極めるのか。精神科医療において一人の患者にカウンセリングと薬を処方しての治療が同時に行なわれるのはなぜか。本書は精神科に勤務する著者が、臨床の現場で行き当たった疑問に一つ一つ立ち止まり、本当の「精神科医」になるために重ねた思索の結晶である。現代の精神科医療が抱える問題を掘り起こし、対人関係の原点を見つめる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しょうじ@創作「熾火」執筆中。
28
【1回目】人が人を、どう「精神疾患」と分別するか、ひいては、人が人を「理解する」とはどういうことかについて論じられている。【2巡目】ギブアップ。同著者の『君も精神科医にならないか』(ちくまプリマー新書)にあたってから、再挑戦するかもしれない。2018/02/26
秋さんと愉快なギターたち
4
これは面白い。哲学に通じる節が多々ある。患者の見る世界と治療者の見る世界の差異や、必然的に治療者の世界観が入らざるを得ない点が面白い。ファントムリムって言葉、初めて見たかも。もう少し掘り下げながら再読したい。2015/02/19
qualia
4
あるブロガーが推薦しているので借りて読むことにした本。少しずつ読んできたが、試写会の行き帰り電車の中で一気に最後まで読んだ。中井久夫、神田橋條治の後継者と目されている人ということだけど、本当は、そんな予備知識がない方が、その人に迫ることができると思うんだ。下駄を履かせてみることもないし。熊木先生が最初に読んだ新書が木村敏の著作だそうで、私も読んでみたいです。2009/09/24
たるとじい
3
自分の身体に患者さんの身体を合わせるというのがなるほど。でも、一緒になりすぎてもいけない。そして、疾患と甘えの曖昧さなど、いろいろ知らなかったことを知ることが出来た一冊。2015/06/26
nbt-nona
2
とても治療的でした。2010/02/08
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