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内容説明
1927年、内モンゴル・オルドスにチンギス・ハーンの血を受け継ぐ最後の王女スチンカンルが生まれた。
17歳の冬、父の従者だったボロルダイと結婚し、一人息子に恵まれて穏やかに暮らしていたが、中華人民共和国建国後、その人生に暗雲が立ち込める。
スチンカンルは反革命分子のレッテルを貼られ、使役に駆り出され、祖先を祀る聖地を開墾する屈辱に甘んじなければならなかった。
そして、あの文化大革命が始まる―。
著者の楊海英氏自身も内モンゴル・オルドスの出身。
中国で現在もなお続く苛烈な民族問題の知られざる実態を、激動を生き抜いた女性の半生を通じて描きあげた迫真のドキュメンタリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ののまる
10
文化大革命時に漢族も酷い目にあったからみんな同じだ、と言う人がいるけど、モンゴルもチベットもウイグルも、その前からとっくにジェノサイドの対象となっている。2020/12/03
でろり~ん
0
モンゴルが少数民族だっていうこと自体、ショッキングな事実でした。チンギス・ハーンの幻影がそう思わせていたってことなのかもです。中華思想って困ったもんだとはいいながら、日本も含めて、どこの国にでもある感覚なのかもですけどねえ。この本を読み始めてからエリザベス2世が死去。時代は常にうごいているんですねえ。2022/09/21