茶の本

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茶の本

  • ISBN:9784756252807

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内容説明

“美のカリスマ”岡倉天心が世界にアピールした、日本人の本当の美意識

日本の美の心を茶道の美意識から説き起こして、世界に衝撃を与えた名著の初のビジュアルブック化!「茶の本」は、茶道の作法などを解説した書物ではなく、茶道を禅や道教、華道などとの関わりから広く捉え、日本人の美意識や文化観を欧米人に向かって説いた評論ですが、日本人にも「美の本源」「芸術の本質」「人生の本義」を教えてくれる一書でもあります。大川裕弘氏の美しい写真と共に、その世界観が味わえます。



著者:岡倉覚三 訳:村岡博 写真:大川裕弘

大川裕弘:1944年千葉県松戸市生まれ。1969年写真家高橋克郎氏に師事。1979年大川写真事務所を設立。以降、フリーランスフォトグラファーとして、広告写真および女性誌を中心とした雑誌媒体で活動。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アキ

104
岡倉天心の茶の本。大川裕弘の写真が美しいピクチャーブック。陰翳礼讃、いきの構造と共にバイインターナショナルのこのシリーズは、いずれも素晴らしい。茶の本は昨年文字だけで読んだが、この本では一部の文章をハイライトして抜粋していて、とても読みやすい。茶道は、宋の時代に極められ、老荘の思想に裏打ちされている。写真の多くは、中国浙江省杭州の径山萬壽禅寺で撮影された。そこは茶道の発祥の地とされている。「茶道一切の理想は、人生の些事の中にでも偉大を考えるという禅の考えから出たものである」東洋思想の体現が茶道なのである。2022/04/04

momogaga

46
有名な本だ。様々なところで目にしたり、聞きかじってきた。読始めるとこれまでの印象は、全て消え去ってしまった。こころを静めて読むことの大切さを教えてくれます。2020/03/08

たかこ

31
岡倉天心の「The book of tea」は、1906年に西洋に日本文化を紹介するものとして英語で書かれた。その訳本はいろいろあり、何人もの訳本を読んでいるが、どれも難しく真髄を理解するには程遠い。この茶の本では、大川裕弘さんの写真がとても綺麗で理解の手助けをしてくれた。「人は己を美しくして始めて美に近づく権利が生まれるのであるから」茶道をしていると美にふれることが多い。ただその美を定義することは難しい。見目形が美しい、そんな単純なものではなく、欠けたもの「不完全なもの」に美を見出す。自分の感覚が頼り。2022/01/22

ひめぴょん

18
茶道の要義は「不完全崇拝」。美を見出さんが為に美を隠す術。茶の歴史・文化について文章と写真で伝える本。凛とした美しい写真と言葉に心がきりりとなりました。 茶と禅と道教は密接な関係にある。禅道は道教と同じく相対を崇拝する。真理は反対なものを会得することによってのみ達せられる。 茶人に第一必要な条件の一は 掃き、拭き清め、洗うことに関する知識。利休が求めたものは清潔の実ではなくて美と自然とであった。 真の美は只「不完全」を心の中に完成する人によってのみ見出される。 喜びにも悲しみにも花は不断の友。 宗教におい2024/02/19

33 kouch

12
全ての写真が本当に美しい。Kindleでなくipadの大画面で読んだ。読んだというよりは鑑賞した。別の本でしっかりと茶の本を読み込んでいたのでこの本では内容以上に美しい小物、風景そして文章でさへ「律」を愉しみながら読めた。岡倉天心の抱く東洋の美学をより深めたい方にはお勧めしたい1冊。2023/01/26

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