講談社学術文庫<br> 最澄と天台教団

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講談社学術文庫
最澄と天台教団

  • 著者名:木内堯央【著】
  • 価格 ¥935(本体¥850)
  • 講談社(2020/03発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065190005

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内容説明

令和3年6月、天台宗の開祖である伝教大師・最澄の1200年大遠忌を迎える。平安時代に真言宗を開いた空海とならび、日本の仏教史で大きく語られる最澄の評伝と、その後の弟子たちの活動、さらに江戸時代に至るまで日本史の中で天台宗が果たした役割をコンパクトに学ぶ良質な概説書。
最澄が生きた時代、仏教は単に「信仰」の対象だっただけではなく、学問そのものであり、社会制度を支える思想であり、律令国家を成り立たせ、安定させる機能をも期待されていた。僧侶は思想・教養を備え、宗教的に訓練されたいわば国家公務員として位置づけられているなかで、最澄ほど、律令制度の中で十分に機能する僧侶のあり方を追究してやまなかった僧はいない、とすらいえるのである。そして比叡山からは、円仁・円珍をはじめ、良源、源信、徳川家の信任を得た天海らの高僧を輩出して、天台宗は国教にひとしい地位を占めた。また、最澄以来培われた一乗仏教の思想からは、いわゆる鎌倉新仏教が派生していったことから、比叡山・天台宗は「日本仏教の母胎」とも呼ばれる。最澄と天台教団を軸に、日本仏教の1200年の歴史を読み直す。巻末解説を、著者の子息で大正大学特任准教授の木内堯大氏が執筆。〔原本:教育社刊、1978年〕

目次

はじめに
総論 最澄とその時代/天台宗の展開
1 最澄の出家
2 最澄の比叡入山
3 最澄の入唐求法
4 最澄と天台開宗
5 天台教団の充実
6 天台教団の貴族化と浄土教
7 中世・近世の天台宗
天台宗研究の状況
解説(木内堯大)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kenitirokikuti

7
解説 木内堯大「父・木内堯央の仕事と、その後の研究」。昭和14年に墨田区の如意輪寺の長男として生まれる。小学生のときはマンガを描くことが好きで、満州から引き揚げてきた転校生のちばてつやが絵が得意と聞き、マンガを描くようすすめたそうである。ちばは『ひねもすのたり日記』で恩人として触れているそうである。意外なとこで意外な名を見たナ…。2020/08/09

無謀庵@Reader

1
比叡山は仏教界のトップのような存在なのに、天台宗と伝教大師最澄については全然知らないな、と思っていて、何か本でもないかなと思ってたら見かけて。正直内容が私には難しいとは思いつつ、最澄のスーパーエリートぶり、入滅後の内紛、現世利益による権力との結びつきから鎌倉仏教の分離独立など、少しは分かった部分もあったかなと。2020/09/03

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