神さまとぼく 山下俊彦伝

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神さまとぼく 山下俊彦伝

  • 著者名:梅沢正邦【著】
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
  • 東洋経済新報社(2020/03発売)
  • ポイント 18pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784492503157

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内容説明

【パナソニックの危機を予見した男】

「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と絶賛され、家電メーカーの売上が倍々ゲームで増え続けた80年代に、「危機の到来」を予見していた経営者がいた。山下が生きた時代を通して見る、パナソニック激動の50年史。

世界屈指の家電メーカートップだった彼は、絶頂期にあって「アクション61」と呼ばれた全社的な大改革プランを打ち上げる。家電メーカーから産業エレクトロニクス・メーカーへの転換、国内企業からグローバル企業への転換を訴えたこの改革は、まさに先見の明をもつ改革であった。仮に、松下がこの大改革を実行していれば、日本のエレクトロニクス産業の姿は、現在とはまるで違うものになっていたかもしれない。

山下が全身全霊を傾けたこの改革は、なぜ実現しなかったのか。バブルで狂乱状態にあった家電市場、創業家を交えた社内人事抗争、グローバル化と経営危機など、山下俊彦が生きた時代を通してパナソニックの絶頂からどん底までを描いた人物評伝の傑作。

目次

序 章 「もう一つの日本」を探して
第1章 退社、再入社、ウエスト電気
第2章 エアコン事業部長の青春
第3章 新社長が決まるまで
第4章 ミスター危機感になる
第5章 背教者と指さされて
第6章 ビデオの時代
第7章 “古巣”大粛清、そして和解
第8章 「ACTION61」発動――“家電王国”を変える
第9章 中心に人と感動。「パラドックス経営」全開へ
第10章 歩みを世界とともに
第11章 「松下家」と対決する
第12章 「中村革命」の中で
第13章 引き継がれる山下俊彦
あとがき
参考文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ひろき@巨人の肩

97
松下電器の中興の祖、三代目山下俊彦社長。神さま・松下幸之助とその経営理念・水道哲学とトコトン向き合い、大企業となった松下電器の再建に取り組む。成熟企業の実践的な経営書。企業の原動力は従業員エンゲージメント。企業の成長段階では従業員の成長が同期して宗教的な熱狂が生まれるが、成熟段階には、個々の主体性をまず尊重し、それらを企業理念や経営戦略と合致させて企業の共同意識を育むことが大切。経営とは合理性の追求ではなくパラドックスの管理。山下さんは「自主経営の事業部制」と「総合電機メーカーへの転換」でそれを目指した。2022/08/24

あつお

13
パナソニック全盛期の社長伝。 パナソニック3代目社長の、山下俊彦に関する伝記。人情味が熱く、現場を大切にする人格。仕事場では工場各地を回って歩き、現場の従業員と声を交わす。会社の成果よりも現場の働きやすさを重視し、各部門に選択の権限を与える営業方針であった。それに対して、ここ20〜30年の衰退は、目先の利益に囚われた結果ではないか。流行に飛びつき、先進企業の後塵を拝する。現場の声を掴めないため、戦略はあらぬ方向に。 答えの出ないVUCAの時代。山下さんの生き方を一つの解として自分も生きていきたい。2022/08/28

Hiroo Shimoda

7
すごい経営者。理念と個の両立、事業部制のメリットとデメリットの包括、今の時代でも答えの難しい論点で迷わない。2021/04/10

suzuki

5
松下電器3代目社長山下氏の時代を追うノンフィクション。 全体を通して網羅的な社史っぽい印象で、個々のエピソードへの踏み込みが浅く感じ、のめり込めなかった。 山下氏を抜擢した松下幸之助氏の慧眼は本書で語られる山下氏の功績が証明しているが、個人的に印象に残ったのは山下氏退任後の松下家との確執や、中村氏の功罪についてで、山下氏の特異な遺伝子が継承されなかったという点。 ただ、平成期に欧米的合理化に乗っからなかった製造業なんてあったか?と考えると、中村氏だけの問題ではないような。。 2021/10/04

mori

1
おもしろかった。 オーディオブックで聞いたのだが、もっと聞いていたくて、スキマ時間ができる度に聞いていた。 山下さんを通して、現パナソニックが辿ってきた歴史を垣間見ることができる。 人を大切にしているが、なれ合いを良しとはしない。しかし、きちんと見ている。素晴らしい経営者だなと感じた。 2022/08/16

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