コルク<br> 茶聖【電子特典付】

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コルク
茶聖【電子特典付】

  • 著者名:伊東潤【作者】
  • 価格 ¥1,991(本体¥1,810)
  • コルク(2020/02発売)
  • ポイント 18pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784344035690

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内容説明

利休と秀吉、真の勝者はどちらだったのか

「茶の湯」という安土桃山時代を代表する一大文化を完成させ、天下人・豊臣秀吉の側近くに仕えた千利休。
茶の湯が、能、連歌、書画、奏楽といった競合する文化を圧倒し、戦国動乱期の武将たちを魅了した理由はどこにあったのか。
利休は何を目指し、何を企んでいたのか。秀吉とはいかなる関係で、いかなる確執が生まれていったのか。

戦場は二畳の茶室、そこで繰り広げられる天下をも左右する緊迫の心理戦
信長、秀吉、家康……死と隣り合わせで生きる者たちとの熱き人間ドラマ
利休の正体は、真の芸術家か、戦国期最大のフィクサーか                        <電子書籍特典>  茶人 木村宗慎さん・伊東潤対談

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

W-G

371
面白かった。利休は武人ではないので、戦場面は必然少なく、武将の生涯を追う形式の時代小説とは、肌触りに違いがある。二畳半の狭い茶室で繰り広げられる、言葉の裏を読み合うような、息詰まる駆け引きの様子が醍醐味。丿貫や山上宗二といった、他の茶人の価値観との対比が随所で活きており、さらに秀吉流の侘びが持ち込まれることで、物語が一層華やぎ盛り上がる。あまり良く描かれていない秀吉だが、抜きにしては語れない存在感。表裏の関係を活写することには成功しているのではないだろうか。三成の台頭ももう少し焦点あてて絡めて欲しかった。2020/04/13

鉄之助

291
千利休の愛弟子・山上宗二が、秀吉に耳や鼻を削がれたのは、なぜか? 長年モヤモヤしていた謎が、すっきり腑に落ちた。利休の目の前で、宗二が磔刑に処されるそのシーンが、リアルに壮絶に迫ってきた。伊東潤の作り出すドラマに息をのんでしまった。師の利休自身も、秀吉に死を宣告される。何度も助命の機会がありながら、あえて死に臨む。結果、「茶人としての永劫の命」を得た利休。500ページの大作もあっという間に読み切り。心、動かされっぱなしの1冊だった。 伊東潤さん、マジで直木賞を狙いに行ったかな?2020/04/03

starbro

253
伊東 潤は、新作中心に読んでいる作家です。千利休の物語は、何回か読んでいますが、著者ならではの解釈、ここまでの政治力があったということでしょうか?尊師と呼ばせてる当たり、茶の湯教の教祖のような感じでした。千利休ならではの本能寺の変の解釈も興味深かったです。そろそろ本書で直木賞でも良いかも知れません。 https://minowanowa.com/362 伊東 潤の公式サイトは充実しています。 https://itojun.corkagency.com/works/chasei/ 5月は、本書で読了です。2020/05/31

旅するランナー

218
千利休と豊臣秀吉による天下統一への道。世の静謐を導くため、茶道を武器に影の実力者として権力を操る姿が爽快です。現世と心の内の両面であてどない戦いを続ける。茶道の力をここまで描いた作品は初めてでしょう。歴史の裏側を力強く描ききった力作です。ただ、世の静謐という言葉を使い過ぎて、この小説の侘び具合のお茶を濁しちゃってるのが少し残念です。2020/05/06

あさひ@WAKABA NO MIDORI TO...

166
戦国の混乱の世にあって、「茶の湯」を広く文化として昇華させた、商人でもあり茶人でもある千利休の一代記。茶の湯を通じて時代の権力者に取り入り、世の静謐を求めて傀儡師となって操る蜜月関係とその先にあったもの…。権力に溺れていく秀吉の盲目っプリは凄まじく、恐らく綺麗事だけではない利休の俗の思いと、一方で美への探求ということに関してもっと書かれていれば更に良かったのかもしれない。一介の商人とは思えない、むしろ武士よりも武士らしい潔く壮絶な最期へ向けてのカウントダウンは、いやが上にも盛り上がる。2021/03/18

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