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内容説明
生涯賃金3割増へ!
企業の成長、産業高度化のためにこそ、賃上げは必要。
日本が目指すべき「ハイブリッド・システム」を提示する。
◆ 日本の賃金は国際的にみても低すぎる!
◆ 低賃金による低価格戦略はもはや限界を迎えており、付加価値創造経営への転換が求められている。
◆ 個人は、より高い賃金を求めて転職が増加。安全網に支えられ、自律的キャリアの形成へ意識改革が進む。
◆ 企業は、不採算事業を大胆に圧縮し、事業構造の転換を促す雇用賃金システムの導入が不可避。
◆ 政府は、社会保障制度と年金給付水準の維持、財政危機の回避へ、賃上げを促す第三者機関の設置を。
◆ 日本が豊かな社会を維持するために、「生涯賃金3割増」を実現する国家戦略を提示する。
未曾有の人手不足にもかかわらず、日本では賃金が伸び悩んでいる。
いまや欧米ばかりでなく、専門職ではアジア各国より低い実態が明らかに。
労働分配率は低落し、消費の伸び悩みが日本経済を下押ししている。
では、どうすれば賃上げは可能なのか。それとも所詮、賃上げは絵空事なのか。
本書は、福祉国家のイメージとは異なるドライな一面を持つスウェーデンの仕組みなどを参考に、
政労使による賃上げの枠組みを提示。
生涯賃金を3割上昇させることができるミクロとマクロの戦略を描く。
幅広い層に向け、賃上げの議論を喚起する新しい日本経済論。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えちぜんや よーた
94
書かれていることは確かにその通りなんだけど、現状を見る限り日本のエスタブリッシュ層が「賃上げ」を受け入れるかどうか甚だ疑問である。代わりに日本のほとんどのおっちゃんたちが大好きな「終身雇用」を捨てさせることになるからだ。2021年にパナソニックはバブル世代をターゲットとした早期退職制度を打ち出した、それも割り増しの退職金4,000万円をつけて。この割増額は一般的な大企業の2倍の額だ。分厚い札束で顔をぶん殴らないと「終身雇用」の階段から降りてもらえないという常識を覆すにはかなりの時間がかかるだろう。2021/05/21
えちぜんや よーた
90
【再読本】スウェーデンの社会保障制度や雇用慣習を比較して日本のどこに賃上げをする余地があるか分析する箇所があった。けどそれをするならば、産業構造や内需と外需の割合も比較せなあかんのとちゃうかな。確かにスウェーデンの国内制度は賃上げができるように設計はされている。だが商売は客が外国にいることを前提としている。スウェーデンの人口は1,000万ちょっとでGDPにおける輸出の割合は60%。一方日本は人口が1億2千万人で輸出の割合は30%。賃上げできるかどうかは、世界をマーケットにしているかどうかに関わると思う。2021/05/26
おにぎり
1
政府・企業・労働組合・働く個人それぞれの視点から、日本における賃上げの有用性を説いた本。個人的には安易な賃上げ反対派の旧来の企業寄りの考えだったのですが、非常に勉強になりました!一企業での雇用維持をするために賃金を抑えるのではなく、賃金を上げた上で社会全体で雇用を維持する、というコミュニティ作りが大事なのか、ということは新たな気づきでした。いろんな知見を吸収することは大事ですね。自分のキャリア形成も頑張ります。2021/02/24
takao
1
ふむ2020/12/17
startvalue
1
★★2020/04/07