集英社インターナショナル<br> 書くための文章読本(インターナショナル新書)

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集英社インターナショナル
書くための文章読本(インターナショナル新書)

  • 著者名:瀬戸賢一【著】
  • 価格 ¥836(本体¥760)
  • 集英社(2020/02発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784797680461

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内容説明

日本語の文章で力点が置かれるのは圧倒的に文末。文末は、文の全体に書き手の意思を伝え、情報の核を据えるところ。そして、もっとも記憶に残りやすい。だから文章におけるパンチの効かせどころだと著者は説く。ところが日本語では最後に動詞がくるので、付け足しがしにくく、その大切な文末が弱い。さらに「です」「だ」などが連続して単調になりがちだという弱点もある。これらをどう解決するか。『日本語のレトリック』『メタファー思考』などのベストセラーがある言語学者が向田邦子、筒井康隆、井上ひさしなどの名文を引いて丁寧に構造を分析し、わかりやすく解説。プロの文章テクニックが身につき、伝わる文章が書けるようになる、まさに「書くための」文章読本。また引用されたバラエティに富む名文で、日本語の美しさや豊かさ、作家の技が堪能できる。実践的でありながら楽しい1冊! ○斎藤美奈子氏(文芸評論家)推薦! 「日本語のお荷物「文末」が、かくもエキサイティングだったとは!」

目次

はしがき
第一章 終わり良ければすべて良し(第一節 「す」と「る」を書き分ける
第二節 「た」の処理法――過去をどう表すか
第三節 「主体性」から見た文章技法)
第二章 踊る文末(第一節 キャラ立てをする
第二節 文法のレトリック
第三節 表現のレトリック
第四節 引用のレトリック)
あとがき
引用文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ココロココ

20
読んだだけでは、とても習得できぬ。練習あるのみ。やはり、太宰治は文章が洗練されていて、天才だ。生まれつきセンスがあるのだな。生まれつきセンスがない者(自分)は、練習するしかない。また時間をおいて、読み直したい。2020/05/04

ヴァン

16
 変化に乏しい日本語の文章の文末表現にこだわって、いかに豊かな記述にまとめていくか、実例を示しながら、さわやかに教示していく、読みやすい一冊。2019/12/17

寝落ち6段

15
文末はほとんどの場合、「す」「る」「た」で終わる。文章が長い程、文末が単調になってしまう。その脱却の為に、様々な文例を紹介している。何気なく読んでいる文章であるのに、気付かないところにレトリックが散りばめられて、目から鱗の一冊だ。私は、日本語ほど自由に文章を書ける言語はないと思っている。SOV型の文型であるが、じゃあ実際にそればかりなのかと言えば、そうじゃあない。もっと文章を理解し、学ぶことで表現はどんどん豊かになる。改めて日本語の文章の豊かさと可能性を再発見できた。2020/12/20

TomohikoYoshida

15
SNSもブログもせず、文章を書くつもりもサラサラないのに、気になって手に取った本は「書くための文章読本」日本語の文末処理のテクニックやレトリックについて、豊富な実例を解説しながらまとめた本。この本をじっくり読みながら文章を書いたらうまくなるだろうなぁ。面白いなぁ。この本で引用したものは巻末にまとめられているので、読みたい本を探すときにも使えそう。と思いながらも、もう次に読む本に気持ちが移っているけど、きっとまたこの本に戻ってこよう。2020/09/03

またの名

14
最後のパンチを効かせて文章の力点が置かれるのは文頭ではなく圧倒的に文末というテーゼを掲げて繰り出す、こんな議論を待っていた新鮮な日本語論。動詞の終わりが「る」で過去形は「た」、あとはせいぜい定番だ・である体ですます体の反復にすぐ飽きが来る、だが熟練した悟りの境地(@筒井康隆)に達してる書き手は華麗なテクで回避し例外をいくつも作り出すこの言語の法則を分析。確かに読メを始める前から文末支配をどう考えるか課題だった。未踏の領域に迫る詳細な考察でも決定的な原理をまだ見出せないのは仕方なく、さらなる研究発展を望む。2021/07/02

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