内容説明
泥沼化した鬼と人間の争いに終止符を打つため、戦の最前線を担った椿ノ郷の郷長の妹・冬霞は、兄を討った鬼の頭領・緋天へ嫁ぐことに。兄は以前、「自分の首を取る者がいたら、それは親友だ」と語っていた。その死になにか秘密があると感じた冬霞は、自分がしあわせになるためにも真相を探るべく奔走する。少しずつ真相へ近づく中、冬霞は緋天の心にふれ――?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
34
戦いの最前線だった椿ノ郷の若き郷長・雪疾の死を以て一時休戦となった鬼と人間の対立。郷長の妹・冬霞は和平の証として雪疾を討った鬼の頭領・緋天へ嫁ぐ恋と陰謀の和風幻想譚。わずか十二歳で都での人質生活から鬼へ嫁ぐことになった冬霞が知る、緋天の意外な素顔と一枚岩ではない鬼の事情。彼女が探る兄の死の真相と暗躍する人側の事情。幼くて緋天に妹扱いされてしまう冬霞でしたけど、そんな境遇に甘んじない積極性もあって、不安要素も多かった和平交渉のキーマンとなって、鬼たちにも認められてゆく存在に成長してゆく展開は良かったですね。2020/03/12
ぐっち
22
同じ作者さんでヒロインがちっこいのを続けて読んでしまった。向こうは転生だったが、こっちのヒロインはなぜこんなに賢いんだろう?物語が始まる前に死んだ兄。死の真相も気になるが、何を思っていたか考えると切ない。2020/03/07
はなりん
17
鬼と人の共存のため戦をしないため族長となった緋天。人側の戦友であった雪疾の首を落としその妹冬霞を娶ることに。冬霞は12才ながら、噂や流布に惑わされず、真実を探り自分で考え行動する。それがあんまり危なっかしくなくて真実にたどり着くと信じられる感じで安心して読めた。緋天との恋愛未満のやり取りも微笑ましくてよい!緋天がデレる所をもっと見たかったなぁ。2020/04/26
紅羽
13
兄を討った鬼へ和睦をもたらす為、嫁ぐ事になった12歳の人間の少女の異類婚モノ。夫が本当に兄を討ったのか否か、否だとすると一体誰が…。鬼に中にある派閥争いや人間との争い、様々な勢力から犯人を絞るミステリ調の展開ですが、その裏には人の心にある決して表に出ない様々な思惑があって、その事実はちょっとほろ苦い。本当に怖いのは物理的な力ではなく精神的な力なのかもしれませんね。そんな闇に僅か12歳の少女が切り込んで兄の死の真相を解き、恋を知り成長していく。充実した作品でした。2020/03/06
にゃうぴょん
12
兄を討った鬼の頭領緋天に嫁ぐことになった冬霞が兄の死の真相を知るべく奔走するお話です。冬霞が年齢の割に賢く、二人の少しずつ距離の近づく様子が微笑ましくて良かったです。2020/06/26
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