内容説明
死者が悪霊にならないように見守る〈家守〉――その父を誇りに思い9歳の少年モチカは後を継ごうとするが、ロディヨナ家によって父と引き裂かれてしまう。時は過ぎ、15歳のモチカは、国中の少年が大神殿に集まる〈神様の試練〉で己の命に関わる運命と対峙する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
りー
24
「クロニカ」が面白かったのでこちらへ。干魃が迫り来る中、神の下繁栄を約束された国では、神に感謝して一年の加護を祈る、人身御供「献上人」を捧げる儀式が行われている。「献上人」は、自らの志願によって成り立ち、初代神王の誓いにして国是「小さき者弱き者を贄とはすまじ」が建前とされる。しかし、実際は富めるものが家族の保護と引き換えに貧しき者の代替者を差し出すシステムに成り下がっていた。そこに未曾有の干魃が訪れる。神の加護無き国の行方はどうなるのか?…通勤時間を忘れるくらいの一気読み。自信を持っておすすめできる本。2023/03/11
まつじん
6
ファンタジー過ぎるんだって!面白いと言うより説教臭い?2020/06/02
月式
3
生者と死者の交流と命をかけた願いと隠したい真実についてのニーチェ的なファンタジー。何となく「偽義経冥界歌」を彷彿させる瞬間もあったが、いのうえ歌舞伎程の熱量は無く実にニーチェでした。2020/03/17
ばにらん
2
とても良質なファンタジーでした。 少年3人は魅力的だけどキャラクター主体ではなく、物語はかなり非情で壮大な記録。旱魃前から旱魃三年目というサブタイトルが緊張感を増していきドキドキする。 個人的には2ヶ月前に国立科学博物館で見たあのどこか可愛らしいチャチャポヤのミイラ包みたちを思いつつ読んでいました。2020/03/01
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