内容説明
週97時間労働。命を左右する決断の連続。それなのに、病院のパーキングメーターほどにも稼げない。ジュニアドクターの現実へようこそ。全世界170万部超,e-book売上史上最高(英国),読者絶賛の話題作
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ち~
34
卒業後6年間、産婦人科医として勤務した後、コメディ作家に転身した著者の経歴に興味を持って読んでみた。6年間の過酷な労働(夕食抜きの12時間連続勤務とか!)、様々なお産を始めとする症例、患者や家族とのやりとり、少しのプライバシーが書かれた日記。軽快なノリ、オチが秀逸でとても面白く読める。悲しい出来事やホロリとする暖かい話も。どんなに過酷でも、ポリシーを持って仕事に打ち込んでいた著者が何故、医者を辞めたのか?その理由は最後の日記で明かされるのだが…また、出版にあたって訴えたかった事が最終章で記されている。2020/08/18
空猫
20
副題にある通り「ジュニアドクター(医大を卒業したての研修医)の赤裸々すぎる」日記だった。産婦人科の勤務医の診察とオペの体験記をジョークでくるんであってもブラックで結構エグイ。週97時間という激務、薄給は日本と同じか。しかも患者は医者を自分と同じ人間ではなく、病気になったり、不機嫌だったり、ましてやミスなどしないと思っている。そして産科医の責任という重圧は二人分、それ以上だ。作者は結局医者を辞め、今はTV作家だそう→ 2020/09/08
だい
18
今回の作品は洋書が原作でドキュメントでございます。サブタイトルが「ジュニアドクターの赤裸々すぎる日記」のとおりブラックありユーモアあり涙ありの忙し過ぎる業務が綴られています。タイトル通り日記のように進んでいくのですが自分がまるで医療現場にいるような錯覚を覚えるほどリアリティがあり、かつ日常が綴られています。 新米時代からベテラン時代へ移り変わりとともに章立てされており時系列感が楽しめます。2023/03/12
りらこ
18
医師はスーパーマンでも万能な感情コントロールできる人でもないことはみななんとなくわかっているが今目の前にいる白衣を着ている存在が、今の私の辛さと痛みと悩みを解決してくれる万能な存在なんだとついつい思ってしまう。著者のアダム氏の婦人科医としての毎日を、日記として軽妙洒脱に書いているけれど、そこには驚くようなことばかり。自分も出産時にものすごくいろいろなことが起きて、その前から長い間入院させられていたけどその時から考えるとやっぱりものすごくお世話になったな、きっとなにかと迷惑かけたんだろうななんて思い出した。2020/01/31
くさてる
16
ちょうどジョンソン英首相が回復し感謝を述べていたNHS(英国国営医療サービス)。そこで、産婦人科医として働いていた日々をつづった英国人コメディ作家の本です。日本との医療制度の違いが少しわかりにくいですが、読んでいるうちに飲み込めます。働きづめの若い医師の日々の喜びと苦労と哀しみがたくさん。英国っぽいブラックユーモアが面白いけどあまりにもヒドいときがあるのと、生々しい医療現場の描写が本当にリアルでキツいので、そういうものが苦手な人は要注意かも。でも、良かったです。2020/04/15