角川文庫 マシュマロ・ナイン

著者名：横関大【著者】

KADOKAWA（2020/02発売）

• ISBN：9784041088197

内容説明

元プロ野球選手で今は高校の臨時教員として働く小尾は、校長の命令で相撲部員を転籍させて創った野球部の監督に就任する。人並み外れたパワーと食欲を持つ野球素人のマシュマロ系男子たちが甲子園を目指す！

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[タイ子]

すごいな、この設定。平均体重１３０㎏の高校相撲部に不祥事があり無期限休部。そこで校長が相撲部を野球部にしようととんでもない策を。監督要請されたのは元プロ野球選手でドーピング疑惑のため球界を追われ臨時教員の小尾先生。甲子園目指すかクビになるか究極の選択。相撲部の生徒9人を丸め込み、グラウンドに出してはみたが走れない、すぐ腹が減るとの苦情、どうなる？！勝てば焼肉、ラーメン食べ放題をエサに…練習。そんな折り、小尾の関係者が無理心中？殺人？でてんやわんや。野球だけではなく、謎解きまで楽しめる前代未聞の娯楽作品。

2020/04/09

[papako]

元相撲部のナイン？どんなお話？楽しかった！暴力事件を起こし廃部となった相撲部。学校の宣伝にするために野球部に変更！ドーピング疑惑の元プロ野球選手が監督に。さてさて彼らは勝てるのか！長所を活かしたビッグ・ベースボール。順調に勝ち進むナイン。そして次第に明らかになるドーピング疑惑の真相。進路に悩む元相撲部のメンバー。そっか、足は遅くても彼らはアスリート！まさかの試合結果。そしてそして130キロ！笑った！『ちょっと太った』騙されました。叙述トリックそこか！

2020/09/12

[カブ]

面白かった！相撲部が野球部に?!不祥事で活動停止になった高校相撲部の9人が、ビッグ・ベースボールで甲子園を目指す。そんなの無理でしょと思いながらも、ゆるりと頑張るナインたち。試合後のジャンボラーメンのところが好き。

2021/10/10

[kk]

活動停止処分を喰らった高校相撲部の面々が、校長の思い付き（？）で野球部を結成させられて甲子園を目指す羽目に。彼らが四苦八苦する傍ら、球界のドーピングをめぐる深い闇と謎が大きく動きます。基本的に、愉快で元気が出る物語。登場人物達が登場人物達だけに「爽やか」って感じじゃないかもしれんけど、読めば幸せな気持ちに。ちょっと調子良すぎるかもしれませんが、それにしても、こんな突拍子もないお話を考えついた横関先生に脱帽です。映画化でもしたらさぞや面白かろうと思うけど、キャスト集めるのとか、きっとたいへんでしょうね。

2020/05/19

[Walhalla]

相撲部が野球部に大転換し、甲子園を目指す物語です。ナインの総体重1トン超の超重量打線がウリの「ビッグ・ベースボール」で快進撃をみせる様子がとても面白いです。プレーの豪快さに負けないくらいの食べっぷりの良さも愛嬌たっぷりですね。こちらもお腹が空いてきます。チームの快進撃と並行して繰り広げられるミステリー要素もアクセントになっていて、サービス満点のデカ盛り仕様でした。暑苦しさよりも爽やかさの勝った作品でした。

2021/09/30