内容説明
孤独と貧困に負けることなく、けなげに生きてきた少女フェイス。17歳になり侯爵家のメイドとして働き始めるが、森で迷い途方に暮れていたところを不思議な青年ルークに助けられる。字を読むことも書くこともできなかったフェイスは、ルークに文字の手ほどきを受けながら、知らず知らずに愛に目覚めていく……身分違いゆえ禁じられた、ひたむきな純愛の行方は…!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
43
父親がおらず厳しく貧しい苦境にありながら、明るく清らかに生きてきた天涯孤独な少女フェイス。ファーナム侯爵のメイドとして働き始めた彼女が森で迷い、情熱的な青年ルークと運命の出会いを果たす物語。字を読むことも書くこともできなかったフェイスが、文字の手ほどきを受けながらルークとやり取りを交わす日々と、明らかになってゆくルークの正体、身分違いの二人が直面する悲劇。暗転してからの二転三転する展開は勢いがあって、生い立ちや身分が違うがゆえの温度差も感じましたが、最後まで愛を貫いた先にあった結末はなかなか良かったです。2020/02/18
ゆなほし
38
森で迷ったところを不思議な青年ルークに助けられたメイドのフェイスは、ルークに文字の手ほどきを受けながら知らず知らず愛に目覚めていく…。こんなにも目も眩むような純愛に触れられた喜びで、胸がいっぱいだ。読了後しばらく頭の奥が痺れるような充足感があった。身分違いの恋を描く王道ラブロマンスだが、繊細な筆致と丁寧な心理描写が王道だけで終わらせない読み心地を築いている。フェイスが文字を覚えていく過程を、愛を知って苦心しながら成長する様子と重ねたのが見事。このシンプルなタイトルがこれ以上無い程相応しい純愛物語。2021/01/13
ぐっち
30
文字も読めないヒロイン・フェイスルークに文字を教えてもらったり、朗読を楽しみにしてたりするところは非常に好みだが、展開がドラマチックすぎるというか、それぞれの道を歩いていけばよかったのに、足を引っ張りあってるような結末でちょっともやりました。2020/02/24
ネロ
29
森りんさん二作目です。ちょっと可愛すぎるカバーが好みには会いませんでしたが、物語はなかなかに硬派で現実的。19世紀イギリスで、貴族と貧民の埋まらない格差、身分違い故の苦しい恋を切々と描ききってくれました。森りんさんの作品の登場人物は嫌味がなくて良いですね。ヒロインのフェイスは無邪気で子供っぽいけど、身分違いの恋に幻想を抱かず最後まで現実を見ていたのが凄かった。ルークも一途で素敵でしたが、あの逃避行のあとのフェイスに起こること考えてる?って言いたくなりましたね。男女の違いとも言えるのかなぁと笑 2021/11/18
こま
12
濃厚で面白かったです。この時代の身分差って良いですね。笑い合ってる二人が本当に幸せそうで、それだけにこの後二人がどう着地するか凄く気になりました。こうくるかーって私的には少し意外な落とし所でした。エドワードが好きです。2020/12/05
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