中公新書<br> 太閤検地 秀吉が目指した国のかたち

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中公新書
太閤検地 秀吉が目指した国のかたち

  • 著者名:中野等【著】
  • 価格 ¥968(本体¥880)
  • 中央公論新社(2020/02発売)
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  • ISBN:9784121025579

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内容説明

豊臣(羽柴)秀吉が実施した政策、太閤検地。その革新性はどこにあるのか――。秀吉は、各地を征服するたび奉行を派遣し、検地を断行。全国の石高を数値で把握し、加増や減封、国替えを容易にすることで、統治権力を天下人に集約した。中央集権の成果は、のちに江戸幕府の支配基盤ともなる。本書は、太閤検地の実態を描き、単なる土地制度上の政策にとどまらず、日本の社会構造を大きく変えた意義を示す。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

mitei

222
秀吉以前の検地と以後の検地の違いがよくわかる。全国統一ができて改めて検地も統一した方式になる事で、土地の収益がはっきりして鉢植え大名化が出来たというのは一種の標準化だな。京枡に統一するのは確かに当時のインフラでは大変だったろうな。2019/11/30

kk

25
日本史の授業で必ず習う太閤検地。その通時的な展開に追いながら、土地権利関係の整理といった徴租史的な側面よりも、寧ろ国制史・政治史的な側面に光を当てて意義を論じます。乃ち、近世封建制のビルディング・ブロックともいうべき村請制の確立、村切りを契機とする郡の再編成と国の実体化、一元的な石高制の成立による大名たちの「鉢植え」化の実現等など。豊臣氏による天下統一の、いつもとはちょっと違う角度からの考察として、たいへんな興味を覚えました。取っ付きやすい本ではないかもしれませんが、堅気で読み応えのあるナイスな一冊です。2021/05/04

MUNEKAZ

17
所謂「太閤検地」が一過性のものではなく、秀吉の治世で恒常的に行われ、試行錯誤を遂げてきたものだということがよくわかる一冊。とくに関白就任後は、「御前帳」として検地帳を天皇に捧げることにより、国家的なイベントへと昇華させている。また検地による農民との対峙ではなく、戦国乱世で錯綜した国郡の境界や村を再設定するという意識が強く、領地の定量化により、江戸時代まで続く大名の「鉢植え化」が為されることになる。地味そうなテーマながら、秀吉の画期性が伝わっておもしろい。おすすめ。2019/09/07

Toska

16
戦国大名が行っていた個々の領国での検地と太閤検地はどこが違うのか、何が画期となったのかに切り込んだ労作。新書というボリュームの中では非常によくバランスが取れており、読みやすさにも配慮されている。戦国期の騒乱がしばしば「境目相論」をきっかけに発生したのに対し、太閤検地はこれを防止する機能を持った。改めて秀吉の凄さがよく分かる。2023/04/22

浅香山三郎

15
太閤検地実施の意義をその展開過程を丁寧に追ふことにより考察する。検地による全国の土地の数値的把握が、天下人への権力集中と相俟つて、大名の移封・改易・加増などを可能にしたといふ。また、安良城盛昭以来の太閤検地論を生産様式・生産関係論に則つた議論で難点(実証不足)が多く、必ずしも中世の複雑な権利関係の精算や農民の土地保有権の確保を目的としたとは言へないとする。むしろ数値的把握による「鉢植ゑ大名」のやうな近世のあり方にこそ意義があつたといふ。中公新書らしい堅実な議論であらう。2021/03/27

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