内容説明
広大な砂漠で服役する囚人たち。この地で“三千二百年”の懲役を受けた男がいた。絶望的な状況で、彼が淡々と生き続けられる秘密とは?(「三千年生きる」)海辺の街でアンティーク・ボタンの店を営むジェリーは、ある夜、青いワンピースを着た半透明の少女と出会い……。(「四歳のピーコートのボタン」)おはなし好きの父と子が、伸び縮みする“時間”を旅する。27編から成る、ひとつの大きな物語。
目次
二歳五ヶ月のピッピ
六十二歳の写真家
十八歳のきのこ
五百歳の音楽
九十二歳のイースト菌
十九歳のパチ
三千三百ページのノート
六十過ぎの風景画家
さまざまな年のサンタクロース
小学四年の慎二
八十過ぎのメルセデス
千二百年生きる馬
三千年生きる
〇歳の旅人
三歳七ヶ月のピッピ
ヤンバルのオオオオオジー
五十四歳のダラズ
四歳のピーコートのボタン
五十万年の砂丘
ひと冬のすっぽん
二〇一五年一月の文楽
旅する香りちゃん
犬はどこへいくん?
賞味期限とユン
四歳七ヶ月のピッピ
四歳九ヶ月のおとうさん
五歳のピッピ、おはなしのピッピ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
播州(markⅡ)
6
いろいろないしいしんじの魅力がこれでもかと詰まっている短編集。氏の著作を読んだことがあるのなら、このものがたりはどこかつながりがあるのでは?と想像せずにいられない。とくに、ピッピとおとうさんのおはなしは、かなりプライベートに近づけて書いているのかな?文楽もそうだよね。とおはなしを読んでいるのかエッセイを読んでいるのか、時間と空間とジャンルを超えて楽しめた。「3300ページのノート」、と「三千年生きる」がお気に入り。2025/07/21
パンチ
3
伸び縮みする時間の中で繋がる物語たち。この作者の本は年々難解になっていく気がする。作者の頭の中の映像、音、匂いをそのまま文字に落とし込んでいるような。終盤の2章は本を読み続けた人、"ものがたり"を愛する人にはグッとくることだろうと思う。2020/09/05
min
2
すばらしかった。映像zipって感じ。文字から五感が再生される。2025/03/11
いむ
2
最初の方のおはなしは、なんだか難解。読み切れるかなって不安になったけれども、読み進めるうちに面白くなってきた。他の本で読んだ世界に繋がっていたり、最後まで読んだらまた最初から読んでみたくなった。お話はどこまでもどこへでも繋がっていくんだな。2020/01/26
へいぞう
1
📗📗📕2024/07/04
-
- 電子書籍
- 全ては勘違いだった【タテヨミ】第10話…
-
- 電子書籍
- カムヤライド (8) SPコミックス
-
- 電子書籍
- ふかふかダンジョン攻略記 ~俺の異世界…
-
- 電子書籍
- 婦人公論2020年8月25日号 No.…
-
- 電子書籍
- お父さんに叱られるのが一番怖い!でも、…