内容説明
「心も浮き立つような、古関裕而作曲のオリンピック・マーチが鳴り響きます」
と、アナウンサーが発した実況中継の第一声。
「報われた」
その思いはあったと思う。
アジアではじめてのオリンピック。
日本の作曲家を代表してその入場行進曲を作るということは、生涯5000曲以上の作品のなかでも特別の意味をもつ。
青空の下、自分の曲に乗せて世界中から集まった選手たちが行進し、5万人を超える観衆が曲に合わせて笑顔で手拍子する。作曲家冥利に尽きる。
この素晴らしい瞬間を目にしたことで、これまでの生みの苦しみの苦労が報われた。
また、片田舎で将来の不安に怯えながら独学した日々、ヒット曲に恵まれなかった苦悩、それもこれも、この瞬間で報われた……。
2020年春放送開始の、朝の連続ドラマで昭和を代表する作曲家・古関裕而が取り上げられます。音楽で人々を励まし、波乱万丈の人生をコンパクトな1冊の文庫で紹介します。
この本を読んで、ぜひ、自分への応援歌にしてください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
bura
34
「心も浮き立つような、古関裕而作曲のオリンピックマーチが鳴り響きます」1964年東京オリンピックの実況である。昭和を代表する作曲家・古関裕而の晴れ舞台から物語は進んでゆく。福島で生まれ、コロンビアレコードの専属となり、独立。生涯で5000曲を作曲したという。「長崎の鐘」「君の名は」「紺碧の空」「六甲おろし」「闘魂こめて」「栄冠は君に輝く」「モスラの歌」等々、誰もが耳にしたことのある曲を作り続けた。NHK朝ドラ「エール」に合わせて書かれた読みやすい伝記だったが、もう一歩、踏み込みが欲しかった。2020/03/31
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