ちくま文庫<br> 父が子に語る近現代史

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ちくま文庫
父が子に語る近現代史

  • 著者名:小島毅【著】
  • 価格 ¥825(本体¥750)
  • 筑摩書房(2020/02発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480436320

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内容説明

われわれが生きるこの国のいまは、どこから繋がり、どこに向かっていくのだろうか? 鎖国政策、幕末の動乱、大陸政策から現代社会に至るまで、アジアはもちろん様々な国々と民族からの刺激を受けつつ、「日本人」たちは自国の歴史を紡いできたが――。「唯一無二の正解」を捨て、新たな角度で自分の故郷を再度見つめる。やわらかで温かな日本史ガイド・待望の近現代史篇!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

s-kozy

48
素晴らしい本だ。前作の「父が子に語る日本史」の続編として書かれている本作。後半に著者の主張が前面に出てくる、これが優れた小説のクライマックスのような熱さ。見事だと思う。「こういうことを考えている人が今の日本にはいる」ということを知ることだけでも価値がある。お勧め。いい本ですよ。2020/01/11

Hiroshi

8
日本は昔から一貫する歴史と伝統を持つ世界でも稀にみる国である。だから素晴らしい国だと自画自賛をしたり、日本の歴史や伝統を大事に尊重すべきだと愛国心を鼓舞するのではなく、この国をどのように受け継いでいくかを考えるために日本の歴史を学習しよういう本。前作に続き、本書は近代から。明治維新に繋がるためには思想史では18世紀末からを近代とする。18世紀には新しい日本の自意識が生まれていた。町民層は「日本は外国と違う素晴らしい国だ」と思い、武士の一部には外国に侵略される危機意識から日本の歴史を美化する運動が起こった。2019/12/03

荒川ながれ

5
2009/11刊行 2019/11/10ちくま文庫初版 著者が子に語る形式。司馬遼太郎史観「明治維新は正しい変革。日露戦争で勝利して道を誤った」という解釈はよくないと。「なぜ軍部主導で皇国史観・神国思想で愚かな戦争に協力してしまったのだろうか?」「昭和の戦争の責任はふつうの人にある」と同意。2024/10/23

たぬきのしっぽ

3
見たくないものを見、信じたい幻想を捨てる。そんな醒めた眼を獲得するために教育は大切だ。著者によれば、寛政の改革以後の教育熱が日本の近代を作った。しかし寛政の改革が朱子学(=アジア)の復権であることを見たくない日本人は、整えた教育で幻想を学んでいった。例えば戦時、危機に際し分かりやすい図式を欲した国民は騙されることを望んだ(214)。バブル崩壊後の「自慰史観」流行も同じだろう。著者は人名の暗記は歴史の本道ではないという(32)。歴史によって日本人の自意識を自覚してこそ、アジアと日本をよく考えることができる。2019/12/31

可不可

2
前著『父が子に語る近現代史』は評価しますが、この本は、ちょっと……。著者の主張に、エビデンスがどこまであるのだろうと、後半の一部は用心しながら読み進めました。たとえば、著者が引用する「中塚明」氏とはどんな人物なのか、ネットで調べながら読み進めました。書名とはうらはらに、子供たちにはあまり読ませたくないなあ。2020/07/25

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