ブルーバックス<br> 数の世界 自然数から実数、複素数、そして四元数へ

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ブルーバックス
数の世界 自然数から実数、複素数、そして四元数へ

  • 著者名:松岡学【著】
  • 価格 ¥1,320(本体¥1,200)
  • 講談社(2020/02発売)
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  • ISBN:9784065187456

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内容説明

※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。

1,2,3,‥‥といった「自然数」、自然数に、0,-1,-2,-3‥‥を加えた「整数」、分数の形で表すことができる「有理数」、有理数と無理数を合わせた「実数」、そして虚数単位のiを用いた「複素数」と、数学の発展とともに数の世界は広がってきました。

本書では、19世紀のイギリスの数学者ハミルトンによって導入された「四元数」と、同時期にグレイヴスやケイリーによって発見された「八元数」をみることによって、次々と数の世界が広がっていく不思議を解説します。

ハミルトンが発見した四元数の世界は複素数を含む数の体系とも考えられますが、交換法則が成り立たない世界です。しかし、その導入の経緯から3次元の回転を記述するのに優れていて、現在のコンピュータ・グラフィックスへの応用があります。さらに数を広げようと考えられたのが八元数です。複素数が2つの実数の組、四元数が4つの実数の組だと考えられるのと同じく、八元数は8つの実数の組だと考えることができます。四元数では交換法則が成り立たなくなりましたが、八元数では、交換法則と結合法則が成り立たなくなりますが、物理学の究極の理論といわれている超弦理論やM理論と結びついていることがわかっています。

数を拡張していくという視点から、自然数から実数、複素数、そして四元数や八元数の世界やその性質を見ていきます。はてしなく広がる数の不思議を実感できる一冊です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

bapaksejahtera

9
小学校6年で5つ上の叔父の代数本を見て胸を時めかした。以前「ゼロからわかる虚数」を読んだことから、本書に挑戦する。しかし70を超えると新しい世界に馴染みにくく、読後夜郎自大の気分がしてきた。本書では数を集合や群として捉える記述で始まる。いきなり難しい。複素数演算で複素平面の概念は幸いに上記書籍のお陰で無理なく理解する。次いで四元数は初めて知ったが二元(複素)数の拡張と同様、ベクトルへの延長も概念としては理解できたが、それ以上の理解は難しい。こうした拡張が八元数まで、と知ってこれが分かれば良いと本を閉じた。2021/09/01

ノリピー大尉

8
正しく理解するために、後日、再読したいと思う。 「3×0=0」を証明する話(60ページ)は、衝撃的だった。2023/01/02

africo

5
自然数、マイナスを加えて整数、分数を加えて有理数、無理数を加えた実数、虚数を加えた複素数、と数の概念が順次拡張されてくのは、学校の記憶があるし、感覚的もわかりやすい。でも数学の世界ではもっと拡張されているらしい。じゃあその先の数って一体なんだ?そもそも数の範囲を拡張するってどんな概念なんだ?という事が知りたかった。この本はそれに答えてくれているのだろうけど、最早自分には証明を丁寧に読み込む根気が失われていた。若い頃は論理がわからず、歳をとると根気がなくなる。雰囲気は理解したつもりだけど…ああ、何か悲しい。2020/03/18

す○○

4
「四元数」「八元数」を初めて知る。当然自分は理解するレベルに至らず。前半の数学のこれまでの進化の過程の解説は分かりやすく、自分が苦手としているベクトルの内積まで触れていただきありがたい。人類が築いてきた知識の無限の進化のスゴさを思うとともに、自分自身の理解力の限界も思い知る。2023/05/16

takucyan1103

4
本書は、身近な自然数からあまりなじみのない四元数、そして最終的には八元数まで、次々と数の世界が拡張していく様子を、数学的に眺めることを目的にしています。2020/11/25

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