内容説明
4万年前、人類は洞窟の奥に祭壇と壁画を残した。
サピエンスと〈神〉の歴史は、そこからはじまる。
「宗教を知れば世界が見える。宗教を知る一つの方法になるこの書は、知的興奮に満ちています」池上彰(解説より)
人類と〈神〉との出会いから数万年。
われわれの知る〈神〉はいかにして生まれたのか。
カリスマ宗教学者が、認知科学、考古学、歴史学の最新知見を総動員して、サピエンスと〈神〉の歴史をあざやかに紐解いてみせる。
太古のサピエンスが洞窟の奥深くに残した壁画。それが宗教の始まりだった。そこには描かれているのは獣と人間を結合させた架空の動物。エジプトの神々も動物の頭部を持つなど多様な姿を持つ抽象的な存在だった。それはなぜ今あるような〈神〉になったのか。
ネアンデルタールの祭壇、初期サピエンスの壁画、メソポタミアでの文字の発明。エジプトとギリシャの神々を経て、ユダヤ教、イスラム教、そしてキリスト教へ――。
〈神〉の姿はサピエンスの歴史とともに変化する、人類の政治や社会の写し絵でもあった!
全米に衝撃をもたらし、日本でも話題となった前作『イエス・キリストは実在したのか?』で、「人間としてのイエス」の実像を鮮やかに描き出したレザー・アスランが、膨大な文献資料の分析から、ついにキリスト教以前のユダヤ教やイスラム教までも取り込み、〈神〉のサピエンス史を解明する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Hiroo Shimoda
11
ヒトの写し絵である人間くさい多神教の神々を崇めることと、アイドルやアスリートを偶像化することの真の差異とはどこにあるのだろうか。2020/07/07
KEI
10
知人の紹介本。社会人になって実利的な内容を読むコトが多く本著のような内容は考えてこなかったので、個人的には無宗教だが興味深い読書となった。 人類がどのように原始信仰から宗教を生み出したかを在米宗教学者が解き明かそうとした壮大な内容。時代は原人からメソポタミア、エジプト、ギリシャまで宗派としてゾロアスター、ユダヤ、キリスト、イスラム等扱っている 但し内容としては人類はなぜ神を生み出したのかではなく生み出した神をどのように扱ってきたかを説明している気がする あと、こんな概念的な書を翻訳した訳者にも敬意評します2024/12/01
九曜紋
7
宗教的言説としては、「神が人類を造った」というのが正統だろうが、著者は「人類が神を生み出した」とする着眼点が興味深い。太古の昔から古代文明期を経て現在ある宗教の黎明期に至るまで、人類が神を「人化」していくプロセスを辿る。イスラム教→キリスト教→イスラム教→汎神論へ、という著者の宗教観の遍歴も綴られ、日本人には縁遠くなりがちな「宗教と人間」の問題を真摯に見つめている点が斬新に思える。2020/07/15
たいこ
5
①過敏な動作主探知装置(HADD)によって、物音とか気配に人間的な動作主を感じる、②自分自身に対するのと同じように他を見るために樹木などを人間として知覚する。この①②と、魂と肉体は別であるとし、魂を信仰する人間の普遍的特質が合わさって神的なモノができたってこと??2024/04/04
χ
5
宗教が生まれる過程の考証が面白い。遺物からの類推からしか推し量れないがもっともらしい。1万年以上前から巨大な建築物と彫刻をつくっていた。こうしてみると文字が生まれたのはつい最近ということがよくわかる。神が生まれたのは人の脳が自分を中心に物事を見るからで人格や意図を当てはめてしまう。生存上有利だからではないようだ2020/04/05
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