講談社文庫<br> 西成涙通りに舞う

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講談社文庫
西成涙通りに舞う

  • 著者名:黒岩重吾【著】
  • 価格 ¥660(本体¥600)
  • 講談社(2020/02発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784061835672

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内容説明

ドヤ街に住む男女の、たくましい生き方を描く、傑作短編集。西成の遊戯場に勤める八城は、別れた妻・広美を探すため、キャバレーに通ううち、妻にそっくりの女・奈緒子に会った。八城は、やもめ暮らしの自分の部屋に、奈緒子を誘うが、トイレから出た彼女は、八城の顔を見て大声で悲鳴を上げる。奈緒子の隠された秘密とは……。という表題作ほか5編を収録。人生の谷間に垣間見た、男の地獄と女の業。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

カノープス

2
売春婦の微笑に宿る僅かな光。黒岩の筆は、社会の縁に追いやられた魂を捉え、その刹那の生にニヒリズムの冷たい息吹を見る。金も、希望も、未来も、砂のように指の間からこぼれ落ちる街。西成をキャンバスにして黒岩が描くのは、成功に見放された者たちの小さな、しかし燃えるような抵抗である。酒場の喧騒、仲間との戯れ、女たちの強さと脆さ。黒岩の物語は、絶望の淵で踊る人間の影を愛でる。彼の文学は、涙通りの片隅で、一輪の花が咲く瞬間を教えてくれる。虚無の夜を生きる我々に、その花の香りを、そっと差し出してくれるのだ。 2025/07/19

ycoco

0
阿呆な男とバァで働く女達の、切ない短編集。切なく哀しいトーンなのに、なぜかしらどこか可笑しみが感じられるのが不思議。昭和30年代から40年代?の、時代感も楽しめる。2023/12/23

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