内容説明
黒澤明、小林正樹、小泉堯史――。
世界に名だたる映画監督たちが惹かれてやまない、山本周五郎の世界。
ときに親身に、ときに邪険に。
山本周五郎の描く人間は様々な面を持ち、おそろしいほどに今を生きる人々と重なる。
本作では、黒澤明によって『赤ひげ診療譚』として映画化された「狂女の話」を初め、「深川安楽亭」「雨あがる」など名作六篇を収録。
名監督も惹かれた世界をご堪能あれ。
目次
狂女の話
五瓣の椿 第六話
深川安楽亭
街へゆく電車
ひとごろし
雨あがる
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ふう
95
映画化された周五郎作品6話。おかれた環境はそれぞれですが、登場するのは社会の底辺にいる人であったり、周りからは理解されないような生き方をしている人であったり、多分大方の人が思う幸せからは遠い人たちです。きれいごとかもしれませんが、わたしは彼らの生き方が好きです。幸せというのはこういうことかもと、そんなふうに生きられる彼らを羨ましくさえ思います。『街へゆく電車』の六ちゃん、『雨あがる』のたよのように人を愛せたらいいですね。2020/04/17
金吾
27
○表題作は貧困ながら誇り高き妻と実力を持ちながら恵まれないながらも更に恵まれない人たちに慈愛の感情をもつ夫の話であり、心が癒される好きな話です。2025/10/01
yapipi
22
江戸時代中期を背景とした滑稽物、人情物です。これは普段はほとんど手出ししない分野ですが「雨上がる」は面白かった☺️特に鏡研ぎを生業としている男の「こんなことが年に一遍、いや三年に一遍でもいい、こういう楽しみがあると分かっていたら、たいてえな苦労はがまんしていけるんだがなあ」のセリフにはじーんと来ました。彼は伊兵衛が開いた宴会に参加させてもらって感激しているのです🌞世の中は不公平だからこそ、上手く立ち回れなかった人も「運が悪かった」とある程度納得して生きて行けるのだと思います。皮肉かも知れませんが・・2026/06/23
Yuzi Kage
10
テレビで映画「雨あがる」を放送してたので青空文庫で読み比べ 黒澤明にしては垢抜けないと思ったら脚本のみで監督は元黒澤組助監督の人だった 映画改変箇所: 殿が主人公の浪人と決闘する 召し抱えの破談を伝えに来た役人に妻が「でくのぼう」と罵る 事の顛末を聴いた殿が再度召し抱えるように、と追手を出す 等 お客がスカッとするような改変がされていたが、原作のほうが上品で好み 周五郎の小説は淡々粛々と進んでいくのが味なので、ドタバタすると駄目ですね nhkで放送してる「誰かに話したくなる山本周五郎」は静かで好きです2024/02/10
jima
8
映画化された6作品。映像を思い出しながら、懐かしく読んだ。2024/02/16
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