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内容説明
人生は苦。それでも生きる。日々、生きづらさを感じているすべての人へ。ベストセラー『嫌われる勇気』の著者が送る力強いメッセージ!
人生は苦しい。苦しいこともあれば、楽しいこともある、ではなく、本来的に人生とは苦しいもの。それゆえ仏教は「生老病死」の苦しみを説き、聖書は人生を嘆きの谷になぞらえる。でも、それでも死んでしまうのではなく、この事実を認め、受け入れた上で生きていこう。いじめられている人も、会社でハラスメントを受けている人も、死んでしまうのではなく、とにかく生きよう。どんなに孤独に思えても、かならずどこかに「仲間」はいる。だから絶望することなく、希望を持って生きてゆこう。人生を「生きる」ことが、この世に生を受けたすべての人に課された課題だから。
仏教、キリスト教、ギリシア哲学--いにしえの知恵をたずね、アドラー心理学、三木清の『人生論ノート』など、さまざまな思想に学び、築き上げた、岸見一郎の総決算としての人生論!
目次
はじめに
第1章 人生は苦である
第2章 病
第3章 老い
第4章 「有用性」に意味はない
第5章 死は忘れてもいい
第6章 死んではいけない
第7章 他者との結びつき
第8章 今ここを生きるために
おわりに
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Daisuke Oyamada
40
「死は忘れてもいい」という章がある。現在生きている人間は死を知らない。知らないのに何故おそれるのか。自分でコントロール出来ないものに対し、人間は恐怖を抱くのだという。 飛行機より、自分の運転する車の方が安全だと思いこんでいる。実際は確率・統計的に飛行機の方が安全なのに。では、自分で死をコントロールすれば、恐怖がなくなるかといえばそうでもない。 少なくとも自分でコントロールした「死」や・・・ https://190dai.com/2024/04/01/人生は苦である、でも死んではいけない-岸見一/2024/04/02
KAKAPO
38
《働くこと自体が目的ではなく、幸福であるために働くのである。とすれば、働いているのに幸福でないというのはおかしい。人生には幸福を犠牲にしてまで遂げなければならないようなことなどないのだから…幸福が究極の目的であって、成功は幸福の手段でしかない》お金と時間があることが幸福であると考える人は、生産性、経済性の観点で幸福や人間の価値を見る。しかし、それは幸福でなく成功に過ぎない。成功を目指していると終わりはない。しかし、人は何も成し遂げなくても幸福である。今あること、生きていることがそのまま幸福なのだから。2020/06/21
aloha0307
28
岸見先生ご自身の人生と重ね合わせながらご経験を織り込み語られているところが、読み手にもに伝わってきます。便利・有用性・効率が重要視される現代社会ですがが、逆にどんどん生きづらい世の中になっている気がします。これだけ物質的に満たされたにも拘わらず、その過程で指間からはらりと零れたものを本書は掬い取っているようです。「過去を手放すことが必要だ」 とありましたが、butどうやって? それは詮無いなげかけ そこに普遍的な回答はあるわけはないか...2020/11/22
スリカータ
14
岸見先生の他の著書にもご自身の病の話が書いてあったけど…本書にも闘病とご両親の病気、介護と死の話題が繰り返し書かれています。ちょっと気が滅入りました。読み終えてタイトルを見て「人生は苦である」と言い切ってるじゃないですか。人の価値とは生産性と同じではないと説かれています。2020/03/23
あゆお
12
成功を求めなくて良い、ありのままで良い、人生は苦しいものだが、死んではいけない。過去を手放し、未来はないものだと考える。ただ、ありのままに、今を生きる。どんな感想を書けばいいのか正直わからないが、心に響くものはあった。人生は苦である、でも死んではいけない2025/07/28